空のF1「エアレース」室屋ぶっ飛び今季初V 千葉で連覇だ!

[ 2017年4月18日 05:30 ]

レッドブル・エアレース2017 ( 2017年4月16日    米カリフォルニア州サンディエゴ )

安定した飛行で優勝した室屋(Predrag Vuckovic/Red Bull Content Pool)
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 「空のF1」と呼ばれる飛行機レースの第2戦決勝が行われ、日本人で唯一参戦している室屋義秀(44)が今季初優勝を果たした。室屋の優勝は昨年6月の千葉大会以来2度目で、年間全8戦の獲得ポイントで争う総合順位でも3位に浮上した。凱旋フライトとなる6月3、4日の第3戦千葉大会では2連覇に挑む。

 日本の空のパイオニアが2度目の頂点に立った。ラウンド・オブ14、同8に続きファイナル4でも不利とされる1番手で飛んだ室屋だが、この日最速の58秒529を叩き出し、他の3選手に重圧をかけた。2番手は昨季総合王者のドルダラー(ドイツ)。第3セクター(途中タイム)で室屋を0秒239上回ったが、最後の折り返しゲートに機体が接触し、3秒のペナルティーが科された。残り2人も室屋を上回れずに優勝決定。ピットでモニターを見る表情に笑顔が広がった。

 「練習は安定して飛んでいたので、ペースを崩さないように飛んできたのが結果的に良かった」

 今季から米ロサンゼルスを拠点とする技術士がチームに加入した。昨年とほぼ変わらない機体で臨んだ2月の初戦アブダビ大会は13位だったが、その後はロサンゼルスで機体改良を重ねた。公式練習では決勝タイムを上回る57秒909をマーク。予選はペナルティーを食らって10位だったが、必然の巻き返しだった。

 国内ではなじみの薄いスカイスポーツを広めるため、大会の合間を縫って年間十数回エアショーを開き、拠点を置く福島県と共同して少年少女への普及活動に力を注ぐ。優勝を手土産に、千葉の空でもV飛行を見せる。

 ▽レッドブル・エアレース 国際航空連盟(FAI)が公認する専用飛行機によるモータースポーツ。レースは高さ25メートルの空気で膨らませたパイロン(エアゲート)で構成される空中コースを1機ずつ飛び、その飛行タイムを競う。最高時速は370キロ、最大重力加速度は10Gに及ぶ。03年に初めて大会が開催され、05年にシリーズ化。11〜13年の休止期間を経て、14年から再開された。1大会は通常2日間で行われ、初日に14選手による予選を行い、最終日は予選上位と下位2選手の対戦方式によるラウンド・オブ14、同8を行い、4選手によるファイナル4で優勝者を決める。

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