白鵬、40Vが励み 春は稀勢に譲るも「今度は自分の番」

[ 2017年4月18日 05:30 ]

ロールスロイスで会場入りする白鵬
Photo By スポニチ

 大相撲の春巡業は17日、東京都千代田区の靖国神社で奉納相撲が行われ、右太腿などを痛めて休場していた横綱・白鵬(32=宮城野部屋)が、豪栄道、照ノ富士の両大関、平幕・荒鷲らとともに合流した。途中休場となった春場所では新横綱・稀勢の里が優勝。史上最多37回の優勝を誇る白鵬は大いに刺激を受けており、優勝回数を40回まで伸ばすことを最大の目標に切り替えた。

 最強横綱が横綱土俵入りのために靖国神社の相撲場に現れると「お帰り」という声が飛んだ。春場所5日目から途中休場し、春巡業も前日の茨城県常陸大宮市まで休場。久しぶりに公の場に現れた白鵬は「思っていたより多くの声援をいただき、待っていてもらったんだと感じた」とファンの温かさに感謝した。

 春場所では新横綱の稀勢の里が負傷を押して逆転優勝を飾った。昨年夏場所を最後に優勝から遠ざかっている白鵬は、これで闘志に火がついた。「先場所はホヤホヤの新横綱が逆転優勝で横綱の責任を果たしてくれた。今度は自分の番」と決意を口にした。

 昨年名古屋場所で通算1000勝の大台に到達してからは、史上最多1046勝の魁皇を抜くこと、2020年の東京五輪まで現役を続けることが一番の目標になっていたが、それも変わってきた。「大鵬さんの優勝32回を超えてからは優勝への目標を失っていた」というが、休場している間に知人から「30回以上の優勝は3人いるが、40回は誰もいない」と言われ、再び賜杯への思いが強くなった。「大台の40回の優勝を見せられれば。そのために、今は努力をしている」と語った。

 痛めている右太腿、右足親指は順調に回復している。春場所後に母国モンゴルに約1週間帰国し、リハビリに加えてヨガ、食事療法も行った。12日に再来日したばかりだが、復帰したこの日は早速、取組にも入って鶴竜と相撲を取った。「足は良くなっている。(千葉県)柏から稽古できるようにやってきた」と20日の春巡業から朝稽古の土俵に上がることも示唆した。

 夏場所では春場所優勝の稀勢の里が東の正横綱となり、白鵬は初めて番付で稀勢の里の下となる。ファンが最も注目する稀勢の里との横綱対決。「そのためにも、いい状態でいかないと」。稀勢の里が不在の春巡業で巻き返しの準備を整えていく。

続きを表示

この記事のフォト

2017年4月18日のニュース