15歳・長野未祈、1差2位発進!「トミー塾」在籍の高校1年生

[ 2016年9月30日 05:30 ]

<日本女子オープン初日>9番、ギャラリーの声援に応える長野未祈

女子ゴルフツアー 日本女子オープン第1日

(9月29日 栃木県那須烏山市 烏山城カントリークラブ二の丸・三の丸コース=6506ヤード、パー71)
 15歳のアマチュア長野未祈(みのり、千葉・麗沢高1年)が5バーディー、3ボギーの2アンダー、69をマークして首位に1打差の2位で好発進した。1アンダーの5位には佐渡山理莉(16=沖縄・名護高1年)、畑岡奈紗(17=茨城・ルネサンス高3年)、高橋彩華(18=新潟・開志国際高3年)、吉本ここね(16=北海道・札幌光星高2年)がおり、アマチュア旋風が吹いている。

 プロもてこずった難コースで69をマークした長野は「後半チャンスを決められたのでこのスコアが出た。80点です」とあどけない笑顔を見せた。インから出てパープレーで折り返すと5番パー5で残り103ヤードの第3打を52度のウエッジで50センチに付けてバーディー。6番は8メートルのパットを沈め、7番は2・5メートルに付けて3連続バーディーで一時首位に浮上した。8番の3パットで落としたものの堂々の2位だ。

 小学3年生で父・勝さん(49)の勧めでゴルフを始め小学5年生から並行してトレーニングも行っている。小学生時代は階段の上り下りが日課。中学進学後は午前5時半に起床し走り込み、パット練習を消化し登校。下校後250球打ち込む。朝の走り込みは6キロの長距離走と100メートルの坂道ダッシュ20本を1カ月ごとに交互に行う。おかげで「4日間大会でも疲れなくなりスイングの軸がぶれなくなった」。

 もう一つの武器が記憶力。「(学校の)成績は真ん中」と謙遜も、一度回ったコースは特徴を全て記憶。ラウンドの詳細も「(使用)番手は全部覚えている」。会見でも残り距離と使用クラブをメモを見ずに答えた。その頭脳がコースマネジメントにも生きている。

 「将来はプロになってゴルフ殿堂に入りたい」という長野。憧れはフィル・ミケルソン(米国)と田(チョン)仁(イン)智(ジ)(韓国)。練習日には田仁智にサインをもらい、一緒に写真も撮った。「同じ組で回りたい」と目を輝かせたが、第1日は海外メジャー2勝の実力者に6打差と圧倒した。

 最終日に15歳278日となる長野が優勝すれば05年に宮里藍が樹立した20歳105日の大会最年少優勝記録、さらに14年KKT杯バンテリン・レディースで勝みなみが達成した15歳293日のツアー最年少優勝記録も更新する。高校1年生は「まずは予選通過が目標」と足元を見つめた。

 ◆長野 未祈(ながの・みのり)2000年(平12)12月29日、東京都出身の15歳。小学3年生でゴルフを始める。千葉・麗沢中から麗沢高に進学。中嶋常幸が指導する「ヒルズゴルフ・トミーアカデミー」に在籍。主な戦績は15年関東ジュニア選手権優勝、16年石川遼カップジュニアチャンピオンシップ優勝など。得意クラブは7I。ベストスコアは64。家族は父・勝さん(49)、母・尚子さん(45)、兄・利光さん(27)、弟・史歩(しのぶ)さん(10)。名前の由来は「未来を祈る」。1メートル63、59キロ。

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