坂井が初五輪代表!男子板飛び込み 決勝逃すも基準クリア

[ 2016年2月24日 05:30 ]

男子板飛び込みで五輪代表を決めた坂井

飛び込みW杯

(2月22日 ブラジル・リオデジャネイロ)
 リオデジャネイロ五輪最終予選を兼ねて行われ、男子板飛び込みで坂井丞(23=ミキハウス)が初の五輪代表に決まった。準決勝は379・25点の16位で決勝に進めなかったが、準決勝で16位以内に入ることなどを求めた日本水連の選考基準を満たした。女子板飛び込み予選の板橋美波(16=JSS宝塚)は268・85点の22位で敗退。高飛び込みに続く2種目の五輪代表入りはならなかった。

 呪縛を振り払い息をついた。坂井は難易率の高い最後の6回目で失敗し45・5点と落とした。それでも5回目までの貯金で持ちこたえ最低条件の16位で、日本水連が定めた規定をクリア。五輪代表入りを果たし「五輪が決まったことはうれしいけど素直に喜べない」と複雑な表情を見せた。坂井には12年ロンドン五輪予選で7位ながら派遣を見送られた経験がある。「この前より上を目指さないと」との気合は空回りしたが、最低限の仕事をやってのけた。

 両親はともに指導者。一から飛び込みを教えてくれた母・由美子さんは昨年5月にくも膜下出血で倒れて3カ月入院。父・弘靖さんも十二指腸炎を患った。父は回復し、今は、仕事をしながらリハビリ中の母をサポートする。そのため、今年から寺内健を指導する馬淵崇英コーチに師事。それでも五輪へ向け「父と一緒にという気持ちは捨てきれない。メダルに近づきたい」と目標を掲げた。

 ▽板飛び込み 高さ3メートルの弾む板から女子は5回、男子は6回飛び、それぞれ異なる演技をして合計点を競う。7人の審判のうち、上下2人の採点をカットして残り3人の合計点と難易率を掛けた得点で争う。

 ◆坂井 丞(さかい・しょう=男子板飛び込み)世界選手権は昨年まで4大会連続で出場し、13年に板飛び込みで8位。神奈川・麻布大渕野辺高(現麻布大付高)、日体大出、ミキハウス。1メートル71、58キロ。23歳。神奈川県出身。

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