錦織、59分“省エネ”発進!2大会連続Vへ強行日程乗り切る

[ 2016年2月24日 05:30 ]

男子シングルスで2回戦に進出した錦織

メキシコ・オープン

(2月22日 メキシコ・アカプルコ)
 男子シングルス1回戦が行われ、第2シードの錦織圭(26=日清食品)が世界ランク105位のティエモ・デバッカー(27=オランダ)に6―0、6―3のストレートで勝ち、2回戦に駒を進めた。第1セットの第1ゲームでブレークを奪うと勢いに乗り、59分で料理。メンフィス・オープンに続く出場2大会連続優勝へ好スタートを切った。2回戦では同43位のサム・クエリー(28=米国)と同90位のドゥディ・セラ(30=イスラエル)の勝者と対戦する。

 錦織が59分で完勝した。勝利が決まっても、格下相手の白星に派手なガッツポーズはなかった。「出だしからいいテニスができた。前に入っていくプレーを心掛けて、うまくいった」と納得の表情。今季10勝目を挙げた。

 リターン巧者の錦織が、コートの特徴をいち早くつかんで本領を発揮した。第1セットはリターンゲームで前に構え、攻撃的に出た。今大会のハードコートは「ツアーでも一番球足が遅く、跳ねる」と言う。それでも手探りのプレーはせず、ラケットを振り切って感覚を合わせていった。

 第1セットは一気に6ゲームを連取。23分でものにした。第2セットは競り合ったものの、3ゲームをブレークして勝負を決めた。自身の第1サーブの確率は49%と良くなかったが、相手の第1サーブの50%、第2サーブは76%を得点に結びつけ「試合をやりながら、何がうまくいくかを判断した。いい感じで打てた」と収穫を強調した。

 昨年準優勝のこの大会を制するには1週間で5試合を勝ち抜く必要があり、序盤での体力消耗は避けたい。錦織のATPツアーで最短時間での勝利は13年バルセロナ・オープン2回戦でオラソ(スペイン)を倒した際の54分。3セットマッチで1時間を切ったのは昨年の同大会2回戦以来で14年は1度、昨年も2度と決して短時間での試合が多いわけではなく、59分の“省エネ”試合は大きい。「心の奥底にはあるがそれでテニスが変わるわけではない」と意識的に勝負を早めてはいないというが自然体でいながら攻めのプレーが出るのは好調の証。出場2大会連続優勝に向け、錦織が最高のスタートを切った。

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