沙羅開幕戦V 女王奪回へ好スタート「結果に満足」

[ 2015年12月5日 05:30 ]

W杯ジャンプ女子開幕戦を制した高梨沙羅(AP)

W杯ジャンプ女子個人第1戦

(12月4日 4日 ノルウェー・リレハンメル=HS100メートル、K点90メートル)
 2季ぶり3度目の個人総合優勝を狙う高梨沙羅(19=クラレ)が開幕戦を制した。1回目に95.5メートルでトップに立つと、2回目も97.5メートルを飛んで合計251.7点で優勝。W杯通算31勝目を飾った。昨季は個人総合3連覇を逃したが、女王奪回を狙う新シーズンは幸先よいスタートを切った。伊藤有希(21=土屋ホーム)は10位、勢藤優花(18=北海道メディカルスポーツ専門学校)は16位、岩渕香里(22=松本大)は20位だった。

 両手を突き上げ、にっこりと白い歯を見せた。誰よりも低く鋭い助走姿勢からの大飛躍。気まぐれな風もお構いなしの強さだった。

 「この結果には満足している。コンディションは難しかったが自分のテクニックに集中した」

 1回目は高梨の4人前で飛んだブティッチ(スロベニア)がヒルサイズを越える101.5メートル。安全を考慮して、直後の伊藤からゲートが1段下げられた。しかし有利な向かい風はすぐに弱まり、伊藤をはじめ上位選手は次々と失速。高梨だけがやすやすとK点を越えてトップに立った。2本目もミスなくまとめ、飛型点でも18点台を出して着実に加点。昨季から5連勝で通算31勝目となった。

 夏のグランプリは5戦5勝で個人総合4連覇を達成した。冬仕様の助走路で行われた秋の全日本選手権でも圧勝。11月上旬に渡欧してフィンランドで雪上合宿を行い、冬に向けて準備を進めてきた。「初戦は大事な試合になる。しっかり集中してベストを尽くしたい」と話していた通りに開幕戦を制し、タイトル奪還へ順調に飛び出した。

続きを表示

この記事のフォト

2015年12月5日のニュース