遼奪首!“ふにゃふにゃシャフト”効果だショット安定

[ 2015年12月5日 05:30 ]

4番、笑顔の石川

男子ゴルフツアー 日本シリーズJTカップ第2日

(12月4日 東京都稲城市・東京よみうりカントリークラブ=7023ヤード、パー70)
 代名詞の豪快なショットが強風をねじ伏せた。9位から出た石川遼(24=CASIO)は3バーディー、1ボギーの68で回り、通算4アンダーの136で小田孔明(37=プレナス)、黄重坤(23=韓国)と並んで首位に浮上した。特製の6Iを使用した練習の効果は抜群。自身初の日本タイトル戴冠へ一歩前進した。
【第2R成績】

 最大風速9メートルの風が気まぐれに向きを変え、選手を苦しめる。この日のアンダーパーは2人だけ。その1人の石川は「ショットが非常に良かった。風が強いとボールをコントロールしようとするが、それをせずに思い切って打てたのが良かった」と会心のラウンドに声を上ずらせた。

 6番パー5は残り250ヤードの第2打を4Wでグリーン左7メートルに乗せた。イーグルパットは決まらなかったが、しっかりバーディー。7番は残り105ヤードの第2打を51度のウエッジでピン2メートルに絡めてスコアを伸ばした。パーオン率は83・33%で全体1位だ。

 前日に比べ「シャフトの動きが安定している」との自己評価だ。最近は理想である「インパクトからフォローにかけて加速するイメージ」のスイングを求め、軟らかいシャフトの6Iで練習している。ヘッドスピードの出ない女子プロが使用することの多い硬さRのシャフトよりもさらに軟らかいもので、少しでもインパクトのタイミングが遅れるとボールは真っすぐ飛ばない。“ふにゃふにゃシャフト”で効果的なスイングを追い求めているが、この日はコースで理想のスイングを体現できた。

 最終18番パー3は5Wがグリーンを大きく越えて奥の小屋の屋根に直撃。ボールは左に跳ねてテレビ中継用カメラのケーブルの上に落下した。救済を受け無罰でドロップしたが、ラフからの2打目はグリーンに乗らずにボギー。だが「きょうはあのティーショットだけ」と反省はしてもミスを引きずることはない。

 先週は1打差で惜しくも2位だった。「このショットが打てれば優勝争いの中でも自信を持ってやれる。ただ、2日後にそこにいるためにはあすのラウンドが大事」。リベンジと悲願の日本タイトル獲得へ、勝負のムービングデーを迎える。

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2015年12月5日のニュース