北の湖理事長無言の帰宅 元増位山、三重ノ海ら弔問

[ 2015年11月23日 05:30 ]

福岡から運ばれた北の湖理事長の遺体は大露羅(右)ら弟子や関係者の手によって部屋に運び込まれた

 20日に急逝した北の湖理事長の遺体が22日午前10時57分に、東京都江東区の北の湖部屋に到着した。白い布に包まれた大きな体は同部屋の力士や関係者ら約15人に抱えられ、同11時に部屋に運び込まれた。遺体は九州場所が開催されている福岡市を21日の夕方に出発。約1090キロ、19時間かけて陸路で運ばれた。

 幕下・鳰の湖は「亡くなる前日まで理事長の仕事に就いたのは親方らしく、誇りに思います。理事長は結婚してから私が表に出ることを嫌がっていました。最後まで親方の言いつけを守り、北の湖部屋が終わるまで、その言葉を貫きたいと思います」と、おかみさんのとみ子さんの言葉を代読。遺体を車から運んだ三段目の大露羅は、付け人として休むことを勧めても「ダメだ。協会のことはどうするんだ」と最後まで尽力した親方に「ゆっくり休んでください」と声を掛けたという。

 元増位山の増位山太志郎氏、元横綱・三重ノ海の石山五郎氏、横審委員長を務めた元NHK会長の海老沢勝二氏らも弔問に訪れた。部屋の前では早朝から通行人が足を止めて、手を合わせる姿も見られた。

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2015年11月23日のニュース