奥原 世界3位撃破!決勝で山口と“新旧スーパー高校生”対決

[ 2015年9月13日 05:30 ]

準決勝でシャトルを拾う奥原(AP)

バドミントン ヨネックス・オープン・ジャパン第5日

(9月12日 東京体育館)
 各種目準決勝が行われ、女子シングルスで世界ランキング9位の奥原希望(のぞみ、20=日本ユニシス)が同3位の戴資穎(タイ・シエイ)(21=台湾)を2―1で破る金星を挙げ、決勝進出を決めた。同10位の山口茜(18=福井・勝山高)も同7位の王適嫻(オウテキカン)(25=中国)を2―1で振り切り、2年ぶりの頂点に王手をかけた。女子ダブルスの松尾静香(28=NTT東日本)、内藤真実(28=ヨネックス)組、男子ダブルスの早川賢一(29)、遠藤大由(28=ともに日本ユニシス)組はストレート負けに終わった。

 スーパーシリーズ初優勝へ、あと1勝に迫った。奥原は世界3位を振り切り、両手でガッツポーズ。最後まで拾って拾って粘り勝った。「世界のトップとの距離も縮まってるし、トップの一人という自信があった」と笑顔。決勝は山口との“新旧スーパー高校生”対決となり「チビっ子コンビの戦いになるが、お互いベストパフォーマンスを出して良い試合だったなと思われる試合をしたい」と意気込んだ。

 苦難を乗り越え、舞台に戻ってきた。奥原は大宮東高2年の11年に全日本総合女子シングルスを最年少となる16歳8カ月で優勝、12年には世界ジュニア選手権を制し、日本勢初の金メダルを獲得するなど“スーパー高校生”として名をはせた。しかし、13年の1月に左膝、14年4月に今度は右膝を負傷。過去2年のヨネックス・オープン・ジャパンはスーツ姿での観戦だった。1年前からトレーナーとも契約し「今まではがむしゃらだったけど、自分の体の声を聞くようにした」と話し、現在は世界ランクを日本選手最上位の9位まで押し上げ、復活を遂げた。

 リオデジャネイロ五輪表彰台へ「(格付けが高い)スーパーシリーズで勝っていかないとメダルは届かない」とキッパリ。決勝は現役高校生で注目度が高い山口への大声援が予想され「素晴らしい舞台だけど、ちょっとアウェーかなと思う」と苦笑いするが、通算成績は4戦4勝とリード。バドミントンができる感謝と喜びを胸に、五輪メダルへ希望の扉をこじ開ける。

 ▽スーパーシリーズ 世界バドミントン連盟(BWF)が五輪、世界選手権に次ぐ格付けで、07年にスタートした年間12大会で戦うシリーズ。そのうち、伝統の全英、マレーシア、インドネシア、デンマーク、中国の5つのオープンはプレミアで、世界ランクのポイントが高い。

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2015年9月13日のニュース