照 懸賞金が原動力?名古屋場所 地方で過去最高1400本到達へ

[ 2015年7月10日 05:30 ]

前夜祭のゲームコーナーで「横綱」の懸賞金をゲットして自慢げな表情の照ノ富士(右)

 大相撲名古屋場所(12日初日、愛知県体育館)の15日間トータルの懸賞金本数が地方場所過去最高の約1400本に到達することが9日、判明した。夢は「お金持ち」というハングリー精神たっぷりの新大関・照ノ富士(23=伊勢ケ浜部屋)は最高の状況を力に変えて、次なる目標の横綱への道をまい進する。

 成り上がりを目指す照ノ富士にとっては最高の舞台が整えられた。2場所連続の賜杯を狙う名古屋場所。その15日間の懸賞金総本数が今年3月の春場所の1374本を超え、地方場所最高記録となる見込みとなった。相撲協会の担当者は「上位に休場者が出なければ1400本に届く勢いです」と明かした。新大関効果はもちろん、白鵬、稀勢の里、逸ノ城、遠藤らを筆頭に多くの力士に分散して指定懸賞が増加。昨年の名古屋が1166本だったことを考えれば、まさに相撲界は上昇気流に乗っている。

 照ノ富士はモンゴルで暮らしていた少年時代を「お金のない生活も体験した」と振り返る。最近のマイブームは、数台の自家用ジェットを保有する米国の大富豪の華やかな生活を動画サイトで見ること。夢は「お金持ち」と明かす新大関は、まさに稼ぐことが出世の原動力。勝つだけで手取り1本3万円を獲得できる懸賞金もその一つ。ライバルを蹴散らして連日のボーナスを手にするつもりだ。

 この日は名古屋市内のCBCホールで行われた前夜祭の収録に出席し、逸ノ城、遠藤とともに射的を行うゲームコーナーに参加。「小結」「関脇」「大関」「横綱」と書かれた的が並べられ、見事に「横綱」を射抜いて賞金を獲得。「自分は大関なんで横綱を狙った」と本場所よりも一足先に“懸賞金”をゲットして満面の笑みを浮かべた。

 前日は体調不良で稽古を早めに切り上げ、この日の朝は休養日。2日間の静養ですっかり元気を取り戻した23歳は場所に向け「一生懸命頑張ります」と意気込んだ。最終的に狙うは幕内優勝賞金1000万と、その先の横綱挑戦権。人気復活の大相撲で主役を張る。

 <懸賞金 東京最高は1776本> 東京場所を含めた懸賞本数記録は先場所が過去最高で、1776本をマーク。今年1月の初場所の1625本を大きく上回った。1日分の本数も、先場所千秋楽の158本が過去最高記録となっている。

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