ウォリアーズ40年ぶりV 先発「0」のイグダーラがMVP

[ 2015年6月17日 15:34 ]

40季ぶり4度目の優勝を果たしたウォリアーズ

 NBAファイナルは16日、オハイオ州クリーブランドで第6戦を行い、ウォリアーズが105―97(前半45―43)で地元のキャバリアーズを下し、4勝2敗で40年ぶり4回目のリーグ制覇を達成した。1勝2敗で迎えた第4戦から先発に昇格し、この日25得点を挙げたアンドレ・イグダーラ(31)がシリーズのMVP。イグダーラは76ers、ナゲッツ時代を含めて昨季までの全758試合に先発で出場していたが、今季はドレイモンド・グリーン(25)に先発の座を譲って控えに回っていた。

 レギュラーシーズン(今季は77試合出場)で先発「0」だった選手がファイナルのMVPに輝いたのは史上初めて。12年ロンドン五輪で米国の優勝に貢献したベテランはファイナルの第3戦まで今季は95試合連続でベンチから出場していたが「自分たちを最後まで信じたチームだった。チームメートとすべてのスタッフのおかげ。この瞬間は決して忘れない」と最後の大舞台ではヒーローとなった。

 シーズンMVPだったステフェン・カリー(27)も第6戦では25得点を稼ぎ「本当に特別な気分だ」と感激。同じくシューターだった父デル・カリー氏(50=元ホーネッツほか)が成し遂げられなかった優勝を、観戦していた父の目の前でやってのけた。

 スティーブ・カー監督(49)は「イグダーラのように先発から控えに回った選手でも献身的に頑張ってくれた。素晴らしいチームだ」と開幕から全103試合を戦い抜いた選手たちの奮闘をを称賛。現役時代はブルズとスパーズで計5回の優勝を果たしたが、指揮官としても再び頂点に立った。就任1年目のリーグ制覇は1982年のパット・ライリー(レイカーズ)以来、史上8人目。第3戦で敗れて1勝2敗となったあと、第4戦からセンターのアンドリュー・ボーガット(30)に代えてイグダーラを先発で起用した“小兵戦”がズバリと効を奏した。

 敗れたキャバリアーズは07年に続いて敗退。チーム創設46シーズン目での初優勝は達成できなかった。ヒート時代を含めて自身5年連続6回目のファイナル出場となったレブロン・ジェームズ(30)は第6戦でも47分出場して32得点18リバウンド9アシストをマーク。今プレーオフに入ってケビン・ラブ(26)とカイリー・アービング(23)の主力2人が故障で離脱しながらも奮闘したが、最後はウォリアーズのチーム力に屈する形となった。プレーオフ通算では5020得点となり、史上6人目の5000得点を達成。ファイナル6試合で平均35・8得点、13・3リバウンド、8・8アシストという素晴らしい成績を残しながら敗れ去った。

 <第6戦個人成績>

 ▼ウォリアーズ=カリー(25得点8アシスト)イグダーラ(25得点)グリーン(16得点11リバウンド10アシスト)K・トンプソン(5点)

 ▼キャバリアーズ=ジェームズ(32得点18リバウンド9アシスト)モズゴフ(17得点12リバウンド)T・トンプソン(15得点13リバウンド)スミス(19得点)

 ◆ゴールデンステート・ウォリアーズ NBAがBAAとして発足した1946年シーズンから現在も残っている3チーム(他はニックス、セルティクス)の1つ。当時の本拠地はフィラデルフィア。同シーズンの第1回ファイナルでシカゴ・スタッグスを4勝1敗で下して初代王者となった。62年にサンフランシスコ、71年にオークランドに移転してフランチャイズ名をカリフォルニア州の別称でもあるゴールデンステートに変更。ファイナルでは47年以外に56年と75年に優勝した。

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