15歳萌寧4位 4差逆転ならみなみに次ぐ年少記録2位

[ 2015年5月24日 05:30 ]

稲見萌寧は18番で長いパーパットを沈めガッツポーズ

女子ゴルフツアー中京テレビ・ブリヂストンレディース第2日

(5月23日 愛知県豊田市 中京ゴルフ倶楽部石野コース=6459ヤード、パー72)
 将来有望なアマチュアが優勝争いに加わった。7位から出た稲見萌寧(もね、15=日本ウェルネス高1年)が6バーディー、2ボギーの68をマークし、通算7アンダー、137の4位に浮上した。プロツアーへの出場は4月のヤマハ・レディース以来2度目だが、得意のショットと好調のパットでスコアを伸ばした。65で回った吉田弓美子(28=フリー)が通算11アンダーで首位。鈴木愛(21=Salesforce)は第1ラウンドのスコアを過少申告したことが発覚し、失格となった。

 この春に高校に進学したばかりの15歳。フレッシュな稲見がリーダーボードを駆け上がった。連日60台の好スコアで首位と4打差の4位と優勝争いの圏内につけ「自分自身で驚きです!きょうは自分のゴルフをするだけと最初から決めていた」と声を弾ませた。

 4番パー3は強めに打ち出した10メートルの下りのスライスラインがカップの縁にガツンと当たって入り、バーディーが先行した。「パットはあまり得意ではないけれど、今週は速いグリーンでイメーが出やすい」。さらに、得意のアイアンで「なるべくパターが難しくないところにショットをつけるように心掛けた」とショットとパットがかみ合い、10番は残り150ヤードの第2打を8Iでピン奥1メートルにつけてスコアを伸ばした。

 小学4年の時に父親に連れられて練習場に行ったことがゴルフとの出合いだった。初めてクラブを握ったにもかかわらず、「空振りがほとんどなかった」と才能を発揮した。中学卒業後はよりゴルフに集中するため、あえて通信制の高校に進学。現在は千葉市内に拠点を置き、「人の何倍も練習しないと上に行けない」と1日10時間も練習に励んでいる。

 ナショナルチームの候補生に選ばれており、昨年ツアー史上最年少優勝を飾った勝みなみとは合宿で一緒に練習をする仲。「勝さんはうまいし、安定している。優勝は本当に凄い」と同世代の活躍は刺激になっている。もし4打差を逆転すれば、史上4人目のアマ優勝で、15歳299日での達成は勝の15歳293日に次ぐ2番目の年少優勝記録になる。名前の萌寧は「世界に出て活躍した時に、ローマ字で誰でも読める名前であるように」との両親の思いが込められている。残り18ホールを「欲をかかずにいつも通りにできれば」と冷静に見つめた15歳が、日本ゴルフ界の歴史に名を刻むかもしれない。

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2015年5月24日のニュース