男子シンクロ 安部 演技初披露 緊張で手と足が…「バレましたか」

[ 2015年5月3日 18:55 ]

華麗な演技を見せる混合デュエットの安部(右)足立組

 シンクロナイズドスイミングのジャパン・オープンを兼ねた日本選手権第2日が3日、東京・辰巳国際水泳場で行われ、デュエットのフリールーティン(FR)で世界選手権代表の混合デュエット、安部篤史(32=トゥリトネス水泳部)、足立夢実(26=国士舘シンクロク)の演技が初披露された。

 男子シンクロの記念すべき第一歩。安部は名前を呼ばれて胸を張って歩き出したが、なんと右手、右足が一緒に出てしまうほど緊張。報道陣の質問に「バレましたか。右手がいつも出る癖があって、出ないといいなと思っていたけど、案の定出てしまった。階段の前に立て直そうと思ったができなくて、(台に)上がって(足立と)そろえられて、ほっとした」と苦笑いした。

 水着は女性のように上半身まで布があるものを着用。公式練習日は更衣室が使えず、簡易テントを日本水連が準備したが、この日は医務室を使用でき、そこで着替えた。化粧も施し、眉毛とアイラインで目力をアップさせ、髪の毛もオールバックにしてヘアピンで止め、赤いエクステを入れてゼラチンで固めた。「化粧はゼラチンも含めて30分くらい。水着は(ふちが)めくれたりするので直前まで気をつけた」。演技後半は課題である疲労を隠せなかったが、最後までドラキュラを演じきり、FRで85・6667点をマークし、日本代表の乾友紀子(24=井村シンクロク)、三井梨紗子(21=東京シンクロク)の91・3000に次ぐ2位だった。

 「初めての大会で凄く緊張した。無事に1回だけ終われてほっとしている。課題も含めて(出来は)50点」と安部。足立も「ぎこちなさもなく、スムーズに泳げた。世界水選手権に自信を持って行けるようにしたい」と振り返った。2人を指導する花牟礼コーチは「大きなミスなく泳げていた。合格点と言っていいかな」と評価。女子を指導する井村コーチも「安部くんに練習でもそういうふうにせえと言いましたよ。いつも練習を横で見ているけど、あんな演技見たことない」と健闘をたたえていた。

 安部、足立組は4日もエキシビションで演技を披露する。

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2015年5月3日のニュース