【箱根駅伝】枠は10校分 し烈なシード権争い 13大学が“地獄”に

[ 2014年1月1日 10:33 ]

第90回箱根駅伝

 優勝争い以上に激しい競り合いが予想されるのが、来年のシード権をめぐる争いだ。出場は過去最多の23校もシード権を獲得できるのは、例年通り10校。半数以上が悔し涙に暮れなければならず、1分、1秒の差で明暗が分かれそうだ。

 「なんとしてもシード権は獲得したい」(順大・仲村監督)、「シード権確保を目標に掲げている」(国学院大・前田監督)、「チーム全員でシード権獲得」(拓大・岡田監督)と、多くの監督が箱根路を走る以上、これだけは持ち帰って来年につなげたいという思いが強いシード権。上位進出が予想される大学をいかに蹴落とすか、わずかなチャンスでもものにしなければならない厳しい戦いだ。

 予選会で2年連続して本戦出場をのがしながら、12年総合7位、13年同6位と着実に名門復活の道を歩んでいる順大は3年連続シードを狙う。前回経験者のうち、2区を走った小澤、5区の西郷など主要区間を走った4人が残ったのは大きい。「使いたい選手がきっちり使えれば形にはなる」と仲村監督。過去11回の総合優勝を誇る、箱根の顔の完全復活を走りに期待したい。

 前回10位に滑り込み4年ぶりに予選会なしで登場する中央学院大は大学史上2度目の連続シード権確保を狙う。出雲で過去最高の6位に入ったが、11月の全日本では11位と不安定要素はつきまとい、その点は川崎監督も承知しており「ポイントは1区と6区。出遅れたら何もできない」と往路、復路ともスタートがすべてとみている。

 近年は苦戦が続く84回出場の日大は11月下旬に1万メートルで自己新をマークする選手が続出し上り調子。佐護、ケニアからの留学生モゼの両エースを擁する拓大、西池、関口の3年生の両輪に加え、僧に厚みが増した法大、主将でエースの寺田がかぎを握る国学院大もシード権争いには間違いなく絡んでくる。

 地元神奈川から出場する東海大は40回連続出場が途切れた悔しさをぶつけ、2年ぶりの登場。1年生6人をエントリーし、今後が楽しみだ。神奈川大は9年ぶりのシード権獲得へ他校より少ない14人のエントリーでのぞむ。

 前回途中棄権の中大、城西大は途切れたタスキを再びつなぎつつ、出場権確保を目標に走り、2年ぶりの国士舘大、3年ぶりの専大も虎視眈々と上位をうかがう。過去最高14位の上武大は、6年連続出場だけに悲願の初シードを奪いたいところ。双子の市田兄弟が快走を見せれば上位進出も夢ではない大東大と、最後まで「10位をめぐる攻防」は優勝争いとともに目が離せない。

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2014年1月1日のニュース