“サンデー松山”猛チャージ!来季米シード権“確実”

[ 2013年8月13日 06:00 ]

最終日を終え、同組のブラッドリーと握手を交わす松山

USPGAツアー 第95回全米プロ選手権最終日

(8月11日 米ニューヨーク州ロチェスター オークヒルCC=7163ヤード、パー70)
 38位から出た松山英樹(21=東北福祉大)は66で回り、通算1アンダーで19位に入った。賞金9万3167ドル(約897万円)を加え今季獲得額はランク113位相当の67万6240ドル(約6512万円)。昨季のランク125位の獲得額(64万7510ドル)を上回り、来季シード権獲得を確実にした。石川遼(21=CASIO)は通算2オーバーで29位。68をマークしたジェイソン・ダフナー(36=米国)が通算10アンダーでメジャー初優勝を飾った。

 大歓声を浴びながら同じ66で回ったブラドリーと健闘を称え合った。最終18番パー4。1Wで打った第1打をラフに曲げた松山は2打目をフェアウエーに出し3打目勝負。残り97ヤードから2メートルにつけてパーパットを沈めた。世界基準のリカバリーで通算1アンダーを死守。19位でシード権をたぐり寄せ「最後パーとボギーとではだいぶ違う。シードの範囲内に入ってくると思う」と胸を張った。

 グリーン上で強さを見せた。1番で2・5メートルのパーパットを沈め「自信が持てた」と気持ち良くスタートを切った。3番でボギーが先行したが、6番は6メートル、10番は5メートルを入れてバーディー。12番から3連続バーディーを奪うと、3日間ボギーを叩き鬼門だった181ヤードの15番パー3では初めてパーオンに成功。7Iでピン下6メートルにつけバーディーでリベンジした。

 まさに「サンデー英樹」だ。今季米ツアーの最終日の平均スコアは68・25。米ツアーのランクでも2位に相当する数字だ。最終日の強さはマスターズの教訓が生きている。初出場の11年は27位に入りベストアマに輝いたが、12年は27位で臨んだ最終日に80を叩き、54位に沈んで涙を流した。1日目から飛ばして失速した反省から4日間の戦い方を学んだ。最初の2日間は予選突破を目標にプレーし、徐々にコースを攻める作戦を採るようになった。

 その上で重視しているのがオーガスタで痛感した100ヤード以内のショットの精度。特にピンの位置が難しくなる最終日は100ヤード以内からどこまで寄せられるかがポイントとなるだけに、この2年、練習で感覚を磨いてきた。その成果が18番の3打目にも表れた。

 トップ10には届かなかったが、メジャー3戦連続でトップ20に入った手応えは大きい。「ショットがいい時はピンに向かうようになった。小技を磨けば攻めていける」。本気でメジャー制覇を目指す怪物の進化はまだまだ続く。

 ≪小技でスコアメーク≫松山は最終日のパット数は24で3位。3日間のフェアウエーキープ率は66・07%で1位をマークしたが、最終日は28・57%で69位の最下位。最終日のパーオン率61・11%で31位。パーオンに失敗した時にパーかバーディー以上で上がるスクランブルは71・48%で8位と小技でスコアメークした。

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2013年8月13日のニュース