聖子議員 全柔連理事全員の即時辞任求める

[ 2013年7月25日 06:00 ]

 潔く総辞職せよ!6月から全日本柔道連盟(全柔連)の外部理事に就任した橋本聖子参院議員(48)が24日、全柔連理事全員の即時辞任を求めた。前日に内閣府の公益認定等委員会から前代未聞の勧告を出されたことを受け、「総辞職が当たり前」と厳しい言葉を投げかけた。

 外部理事として言わずにはいられなかった。「全員辞任しないと始まらない。総辞職が当たり前!」。橋本氏が言う「全員」とは上村春樹会長はもちろん、適切な対策を講じずに指をくわえ続けてきた理事全てだ。

 度重なる不祥事にもトップの上村会長はなかなか責任を取ろうとせず、ついに24日、公益認定等委員会から、安倍晋三首相名で勧告書を出された。勧告は08年12月からの新法人制度下ではスポーツ団体に限らず初めてのこと。書面の中では一連の不祥事に対し、8月末までに「責任の所在を明らかにし、これに応じた適切な措置を講ずること」と厳命されている。

 橋本氏は「ここまで国に言わせている実態を考えてほしい」と責任問題を先送りし続けてきた全柔連の体質を厳しく批判した。同氏は日本オリンピック委員会の常務理事を務め、日本スケート連盟と日本自転車競技連盟の会長でもある。組織改革のために全柔連初の外部理事に就任したのが先月。「世間一般の常識でも、スポーツ界の常識でも総辞職すべき。柔道界だけの問題でなくスポーツ界の真価が問われる」と危機感をあらわにした。

 一方の上村会長はこの日、福岡で行われている金鷲旗大会を視察する予定で講道館には姿を見せなかった。ところが、会場でもその姿は目撃されなかった。同大会を訪れていた佐藤宣践副会長も「会長が来てたの?俺は会わなかったけどな」と首をひねった。前日にはあくまでも10月まで会長職にとどまる意向だった上村会長だが、早期辞任を求める圧力は日増しに高まっている。

 ≪佐藤副会長は徹夜会議提案≫佐藤副会長は30日の臨時評議員会を「夜を徹してやればいい」と“朝まで生会議”の場とすることを提案した。内閣府への回答期限は8月末で、今後の会合の日程調整も難航するのは間違いない。30日は理事の解任が議題だが、それ以外も議論するために夜通しの会議を提案した。また、勧告で「責任の所在に応じた賠償請求等を検討すること」とされた不正受給の助成金6055万円については「旧強化委員会と旧理事会で責任を負えばいい」と語った。

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2013年7月25日のニュース