藍には不利なコースも…大会自己ベストタイ68、12位

[ 2013年4月7日 06:00 ]

第2R、2番でアプローチショットを放つ宮里藍

USLPGAツアー クラフト・ナビスコ選手権第2日

(4月5日 米カリフォルニア州ランチョミラージュ ミッションヒルズCCダイナショアC=6738ヤード、パー72)
 53位から出た宮里藍(27=サントリー)は5バーディー、1ボギーの68で回り、通算2アンダーで首位と5打差の12位に浮上。メジャー初制覇に望みをつないだ。上原彩子(29=モスフードサービス)は72で回り、通算イーブンパーで28位。上田桃子(26=フリー)は36位、宮里美香(23=NTTぷらら)は59位で予選通過。有村智恵(25=日本ヒューレット・パッカード)は1打届かず予選落ちした。朴仁妃(パク・インビ)(韓国)が7アンダーで首位に立った。

 この日もパットがさえ渡った。9度目の出場となる宮里は、この大会の自己ベストに並ぶ68で12位に浮上し「100点に近い」と満足そうだった。

 インスタートの11番で2メートル、続く12番で3メートルを決めて連続バーディー。ピンチが訪れても、2メートルほどのパーパットを次々入れてしのいだ。後半の1番ではピン手前7メートルから上りのフックラインを絶妙のタッチで沈め、ガッツポーズ。「あれで流れが決まった」。続く2番で2メートル、7番は下りの6メートルを放り込んだ。

 これまでの最高順位は15位。全長6700ヤードを超える距離のあるコースは宮里には不利。さらにグリーンの芝質や硬さにてこずった。だが今年のパット数は第1日が26、この日が25で計51は予選通過者中最少。距離感もラインの読みも抜群だった。その秘けつを「入ることは期待せず(ラインを)決めて、構えて、打つ。いいリズムでそれができている」と説明した。

 午前スタートのため前日苦しめられた強い風は吹かなかったが、序盤は3回もアイアンが左に曲がった。「思っているところに飛んでくれなかった。何でかなとは思ったけど、そのうちタイミングは合ってくるだろうと思った」。迷いが生まれれば深みにはまる危険性もあったが、自分のスイングを信じて後半はタイミングを合わせてきた。

 「気を抜けないコースだけど、自分にプレッシャーをかけ過ぎないように。伸び伸びスイングできないといけない。今日は自分自身にゆとりを持ちながらできた」。パットもショットもぶれない心が支えた。見守ったコーチの父・優さん(66)も「いいプレーだった」と称えた。

 米ツアーで9勝を挙げ世界ランキング1位になった経験もある宮里にとってメジャーのタイトルは悲願。その難しさもよく分かっている。「上位にいくとまた欲が出たりする。シンプルにプレーしたい」と自らを落ち着かせるように言った。

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