佐藤副会長、上村会長の辞任要求へ 全柔連18日に理事会

[ 2013年3月17日 20:26 ]

 暴力指導問題などで揺れる全日本柔道連盟(全柔連)の佐藤宣践副会長は17日、東京都文京区の講道館で18日に開く理事会で、不祥事を招いた責任を問い、上村春樹会長に辞任を求める考えを明らかにした。理事会では問題を検証した第三者委員会の報告書について協議する。

 全柔連は暴力問題に加え、日本スポーツ振興センターから指導者への助成金を一部、強化委員会が徴収していた問題も発覚した。事態を憂慮する佐藤副会長は「トップの管理責任というものがある。会長ご自身が判断するのが一番だが、理事会や評議員会で決める方法もある」と語った。

 佐藤副会長は会長、副会長2人、専務理事で構成する執行部がそろって辞任する案も示した。執行部は理事会前に会合を開く。

 第三者委の報告書で、組織中枢に外部から複数の人材を招く案や、初の女性理事登用、暴力指導の根絶などの組織改革を提言された。別の全柔連幹部は「厳しい情勢になってきたが、会長には組織の再編成に着手してもらわなければならない」と混乱のさなかの退任に慎重な意見を述べた。上村会長は提言に沿って組織改革に取り組む意向で、続投の意思を重ねて表明している。

 園田隆二前監督が暴力指導問題で辞任した女子日本代表の新指導陣についても話し合われ、園田氏の後任に田辺勝監督代行を充てたい考えを斉藤仁強化委員長が示している。

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2013年3月17日のニュース