清宮・ヤマハ発動機 監督就任2年目「テンション違う」

[ 2012年9月12日 10:00 ]

ポスターの前で笑顔の清宮監督

 ラグビートップリーグ(TL)ヤマハ発動機が15日の第3節で、静岡県磐田市のヤマハスタジアムにNTTコミュニケーションズを迎撃。待望の「ホーム開幕戦」に臨む。清宮克幸監督(45)就任2年目の今季はチーム内競争も熾(し)烈さを増し、一段とレベルアップ。スタンドの後押しも支えに、リーグ10年目でチーム初の開幕3連勝を飾り、悲願の初優勝に向け勢いに加速をつける。

 待ちに待った「初陣」がやって来る。2連勝で迎える今季初のホームゲーム。「選手のテンションが違う。自分たちの力を引き出してくれるのがホームのグラウンド。みんながフィールドに立ちたいと思っているし、チーム内の競争を高めてくれる存在でもある」。清宮監督はヤマハスタジアムでの試合の重みを強調。ヤマハ発動機初の開幕3連勝への意欲を高めた。
 就任1年目の昨季は8位ながら、5年ぶり日本選手権出場。前年11位で入れ替え戦に辛勝してリーグ残留したチームを上昇気流に乗せた指揮官は「各自が自己ベストを更新すれば、今まで以上に強くなる」
 今季も昨季からの早朝のレスリングトレーニングや、走り込みなどで基礎体力の強化を進めるとともに、食事による「肉体改造」にも本格的に着手。具材は同じでも、増量が必要な選手、減量が必要な選手に応じて調理方法を変えるなど、体調管理をサポートしてきた。
 SO曽我部佳憲(28)ら新戦力効果も手伝っての切磋琢磨(せっさたくま)は自然と、定位置争いの激化を呼び、チーム力を底上げしている。足のケガから復帰した1メートル96のロック西直紀(27)は運動量、接点での激しさが格段と上がり入社5年目で初の開幕先発。プレイングアドバイザーのSO大田尾竜彦(30)の判断力にもさらに磨きがかかり、昨季は得点王、ベストキッカー、ベストフィフティーンの個人3冠を獲得した日本代表FB五郎丸歩(26)の輝きも増している。
 「昨年からの積み重ねがあって今がある」。清宮監督の手応えも確か。持っている力を出し切れば、頂点にも届くと信じている。
 昨季、NTTコミュニケーションズとは開幕戦で、やはりヤマハで対戦し、FW戦で主導権を握り、7トライを挙げ55―18と快勝。「1万人近いお客さんが入って下さり、雰囲気で圧倒した。相手に力を出させずに終わった」。清宮監督が昨季、強く印象に残る試合として挙げる一戦となった。あれから約1年。ヤマハ発動機フィフティーンはホームでさらに進化した姿を披露、より大きな興奮と感動を届ける。
 「絶好調で磐田に帰ってきた。ホーム初戦、みんなで盛り上げていきましょう」と清宮監督。スタンドと一体となってチームに新たな歴史を刻み、Vロードを切り開いていく。

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2012年9月12日のニュース