佳純 リオ五輪に向け“独り立ち”!単身中国で武者修行

[ 2012年9月12日 06:00 ]

ロンドン五輪後初戦となる女子W杯が行われる中国へ出発した石川

 リオへ独り立ちだ。ロンドン五輪の卓球女子団体銀メダリスト・石川佳純(19=全農)が11日、五輪後初戦となる女子W杯(21日開幕、中国・黄石)に向けた練習のため、羽田空港から北京入り。石川は10月に開幕する世界最高峰の中国スーパーリーグ参戦を目指しており、所属チームもW杯前には決定する見通し。同リーグには母・久美コーチは帯同せず、16年リオデジャネイロ五輪に向け、卓球最強国で単身武者修行を敢行する。

 新たなスタートに胸を高鳴らせながら、日本を離れた。ロンドン五輪の女子団体で銀メダルを獲得してから約1カ月。石川は21日に中国・黄石で開幕するW杯に向けた練習のため、北京に入った。現地では、10年世界選手権団体戦でシンガポール女子を世界一に導いた中国人指導者・劉国棟氏の指導を受ける。「しっかり練習して、W杯では自分らしいプレーをしたい」。ロンドン五輪シングルス3位決定戦で敗れたフェン・ティアンウェイも同大会に出場。「できるんだったら、もう一回やりたい」とリベンジへ闘志を高めた。

 石川は世界最高峰の中国スーパーリーグへの参戦を目指しているが、交渉も最終局面を迎えている。同リーグは10月に開幕を控え、五輪で活躍した石川の元には数チームからオファーが届いていた。チームメートのレベルや練習環境を考慮に入れ、現在は1チームに絞って契約成立間近の状態という。チーム名は明かさなかったものの、「強い選手もいるし、その人と一緒に試合を回れるのは絶対にプラスになる」と目を輝かせた。

 これまで海外遠征には母・久美コーチらを帯同していたが、スーパーリーグには単身で乗り込む。ミキハウス時代の09、10年には同リーグの下部に平野らと参戦。日常会話や卓球に関する中国語は話せる石川だが、1人で異国で生活するのは初めてだ。来年以降も拠点は中国になる見通し。「技術も中国語ももっと勉強しないと。しっかり武者修行できるかな」。全ては16年リオデジャネイロ五輪で中国を倒すため。「ロンドンのメダルはゴールじゃない。新しいスタートと思って頑張っていきたい」。世界の頂を目指す19歳が、心身ともにたくましさを増していく。

 ▽中国スーパーリーグ 省の対抗戦から発展したプロリーグで、世界最高峰のレベル。トップ選手の契約金は1000万円を超える。1チームの登録は5人で、シングルス4試合、ダブルス1試合で行われる。福原愛は05年に遼寧省、06、10、11年は広東省で参戦。昨年は8チームの2回戦総当たりで行われ、女子はロンドン五輪シングルスで金メダルを獲得した李暁霞を擁した山東省がプレーオフを制して連覇を達成した。

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2012年9月12日のニュース