4打差を逆転!W・シンプソン、初のメジャー制覇

[ 2012年6月19日 06:00 ]

<全米OP>逆転優勝したW・シンプソンはカップを手に満面の笑み

USPGAツアー 全米オープン最終日

(6月17日 米カリフォルニア州サンフランシスコ オリンピッククラブ=7170ヤード、パー70)
 米国期待の新鋭、ウェブ・シンプソン(26=米国)が初のメジャー制覇を果たした。4バーディー、2ボギーの68で回って4打差を逆転。通算1オーバーで2位に1打差をつけ、史上最難関と言われたコースでツアー通算3勝目を挙げた。タイガー・ウッズ(36=米国)は序盤に崩れて通算7オーバーの21位。藤田寛之(43=葛城GC)は通算13オーバーの51位に終わった。

 最終組の4組前でプレーを終えたシンプソンはロッカールームで戦況を見守った。マクダウエルが18番でバーディーパットを外して優勝が決まると、女優の妻ダウドさんと歓喜のキス。ダウドさんは妊娠9カ月。生まれてくる第2子へのビッグプレゼントにもなった。

 「こんなに早くメジャーで勝てるとは思ってなかった。緊張したけど、妊娠中にもかかわらず、妻が来てくれて心強かった」。サンフランシスコの霧に包まれた最終日の快進撃。3連続バーディーの皮切りとなった6番は頭脳的なプレーが光った。硬いグリーンに直接落とせば止まらないと判断して「右のラフを使おうと思った」。土手のように盛り上がったラフに弾ませて、狙い通りピン右1・5メートルにつけた。

 トレードマークは大学時代から使う中尺パター。しかし、最大の武器は切れ味鋭いアイアンショットだ。最近2試合は連続予選落ちしていたものの「スイングに悪い癖がついていたことに気づいた」と大舞台で持ち味がよみがえった。この2年間は英国勢にさらわれていたナショナルオープンの栄冠。成長著しい米国のホープが奪還した。

 ◆ウェブ・シンプソン 1985年8月8日、ノースカロライナ州ローリー生まれの26歳。アマチュア時代から活躍して08年にプロ転向。09年から米ツアーに本格参戦。昨年はウインダム選手権とドイツ銀行選手権で2勝を挙げ、賞金ランク2位。全米オープンは2年連続2度目の出場。1メートル88、79キロ。

続きを表示

2012年6月19日のニュース