背水の美人プロ竹村真琴 自己最高の3位発進

[ 2012年3月24日 06:00 ]

18番で1メートルのパーパットを決める竹村

アジア女子ゴルフツアー 夢屋ドリームカップ第1日

(3月23日 愛知・平尾CC=6302ヤード、パー72)
 美人プロ竹村真琴(21=JTB西日本)が2バーディー、1ボギーの71で回り、首位と1打差の1アンダーで、プロ転向後最高となる3位発進した。国内ツアーが空き週のため参戦している諸見里しのぶ(25=ダイキン工業)は1オーバーの12位、金田久美子(22=レプロエンタテインメント)は、3オーバーの20位。下川めぐみ(28=フリー)、イ・ナリ(23=韓国)が2アンダーで首位に立った。

 傷心のラウンドが続いていた竹村が最高のスタートを切った。「まさかアンダーが出るとは」と、本人も驚きの首位と1打差の1アンダー。国内のレギュラー、下部ツアーを入れても、プロ転向4年目で自己最高となる3位で発進した。

 1番、4メートルを沈めるバーディーでリズムに乗った。7番でボギーを叩いたものの、続く8番は残り160ヤードを5Uで1メートルにピタリ。これを決めてすぐにアンダーパーに戻した。後半は「途中から立っているのがやっと」という強い雨風、寒さに襲われたが、全てパーで切り抜けた。難条件を乗り切れた要因を「スイングを変えていて、球が上がってくれない。その分、風に強かったのかな?」と自己分析した。

 災い転じて福となす。国内ツアー参戦1年目の10年はコーチを付けなかったため「悪い癖がついた」。アウトサイドインのカット気味のスイングが体に染みついてしまった。現在その悪癖を修正している。昨年12月から原江里菜らを指導する森守洋コーチに師事し「強いボールを打ちたい」とインサイドアウトのスイングへの改造に取り組んでいる。まだ納得できる球は打てないものの、未完成の低い弾道が幸いした。2週前の国内ツアー、ヨコハマタイヤPRGRレディースでは涙の最下位予選落ち。そこから劇的な成長を見せた。

 所属のJTB西日本、用具提供のテーラーメイドなどとの契約が今年で切れる。また昨年のQT(ツアー出場予選会)は2次で落ちたため、国内ツアー出場は推薦に頼らざるを得ない状況が続く。一戦一戦に将来がかかる。アジアのツアーも、貴重な実戦機会。「緊張感の中で試合をしないと」と言うまなざしは、真剣だ。

 国内開幕戦では同世代のビジュアル系ゴルファー、22歳の斉藤愛璃が初優勝。「刺激を受けた」。負けられない気持ちは強いはずだ。

 ◆竹村 真琴(たけむら・まこと)1990年(平2)5月11日、大阪府大東市出身の21歳。9歳でゴルフを始め、04年に全国中学選手権優勝。05年に日本ジュニア12~14歳の部優勝。09年7月にプロテスト合格。アマ時代には08年の明治チョコレートカップで12位があるが、プロ転向後の最高は28位。生涯獲得賞金は449万7325円。1メートル57、48キロ。

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