遼、自信と意気込み空回り…暫定126位発進

[ 2011年2月19日 06:00 ]

第1ラウンド、5オーバーと出遅れた石川遼

ノーザントラスト・オープン第1日

(2月17日 米カリフォルニア州パシフィックパリセーズ リビエラCC=7325ヤード、パー71)
 石川遼(19=パナソニック)はいいところなく自身の今季米ツアー初戦の初日を終えた。3バーディー、6ボギー、1ダブルボギーで5オーバーの76で回り、暫定126位に沈んだ。池田勇太(25=日清食品)はイーブンパーの71で同40位、今田竜二(34=フリー)は8オーバーの79で同139位。同組で回ったジャパニーズ・トリオはそろって出遅れた。日没のため14選手が競技を終えられずにサスペンデッドとなった。

 11年の自身の米ツアー初戦、その初ラウンドは惨たんたる内容だった。100人以上の日本人ギャラリーの声援も、石川が胸の内に秘めていた自信もしぼんでいく大ブレーキとなった。

 「初日ということで緊張に練習不足も重なって、こういう結果になってしまった」。上がり3ホールを3連続ボギーで終えた石川は硬い表情のまま練習場へと向かった。

 12番で10ヤードをダフり、最終18番では同じ距離を大オーバーとグリーン周りでミスを連発したため「初戦でショートゲームの距離感が合わなかった。日本では今の時期にああいう芝では練習できないから」と5ヤード以内のアプローチに1時間半を費やした。リビエラCCのラフは粘りの強いキクユ芝。慣れない芝に戸惑ったとしても、5日に米国入りしたことを考えればお粗末な理由だった。

 3年連続出場となる今大会。前日に「今年こそやれるんじゃないかという気持ち」と話していた。その強気な姿勢が判断ミスを招いた。5番パー4は280ヤード付近でフェアウエーが途切れてブッシュが広がっている難ホール。石川はティーショットで3Wを選んだ。これが少しだけ左に引っかかって、まんまと深いブッシュにつかまった。

 「自分にとっては悪いミスではなく許容範囲ではあったけど、それがああいうトラブルにつながるのが米ツアー」と振り返った。だが、ユーティリティーで刻んだ池田のように、絶対にブッシュには届かない5Wを持てばミスの被害も最小限に抑えられたはず。結局は脱出に2打を要し、序盤のうちにリズムを狂わす手痛いダブルボギーとなった。

 自信と意気込みゆえに空回りし、自らの力量とコース戦略のバランスも読み誤った。初日に100位以上だった米ツアー過去5回はすべて予選落ち。苦しい戦いを強いられることになった。

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