「失うものは何もない」稀勢の里“白鵬キラー”ぶり発揮

[ 2011年1月19日 20:47 ]

大相撲初場所11日目

(1月19日 両国国技館)
 2場所続けて大きな仕事をやってのけた。稀勢の里が白鵬に完勝。「まわしだけは取られないようにした。それしかない。たまたま流れが良かっただけ」。にこりともしない表情が心憎い。

 角度良く当たると、左おっつけで攻勢。堂々たる内容で白鵬を一方的に押し出した。連勝を63で止めた先場所は左四つから寄り、今場所は離れて勝利。“白鵬キラー”の誕生だ。「僕は負けて当然だし、失うものは何もない。特別気負うこともなかった。逆に横綱の方が(苦手意識が)あったと思う」と胸を張った。

 前日は魁皇戦で惨敗するなど、すっきりしなかった今場所。放駒理事長(元大関魁傑)は「ご立派。この1勝は大きい。今後は波をなくしてほしい」と取り口にむらのある24歳の発奮を促した。

 この日は今場所最多となる1526枚の当日券が売れた。周囲の期待に応え、さっそうと国技館を後にする稀勢の里。その背中には、大勢のファンから「よくやった。大関になれよー」との大声援が降り注いだ。

続きを表示

2011年1月19日のニュース