織田らに脅かされる高橋 世界王者の威信懸けた戦い

[ 2010年12月23日 18:37 ]

 フィギュアスケートの高橋大輔(関大大学院)にとって、24日からの全日本選手権は世界王者、日本のエースの威信を懸けた戦いとなる。バンクーバー冬季五輪銅メダル、世界選手権制覇と、日本男子初の偉業を次々に達成した第一人者。だが、国内の勢力図は昨季までと様変わりした。

 約2週間前。北京で開催されたグランプリ(GP)ファイナルで日本男子最下位の4位に終わった後、こう言った。「全日本は、いつも以上に厳しくなる。でも、その分やりがいはある。楽しみにしている」
 年下の織田信成(関大)と小塚崇彦(トヨタ自動車)が一段と成長し、24歳を脅かす。表現力では追随を許さないが、4回転ジャンプの成功率は織田と小塚が上。23日の会場練習でも高橋の4回転はトーループ、フリップとも完璧な成功がなかった。「結果を気にする自分がいる」と焦燥感もにじみ始めている。
 ファイナル後のわずかな期間で、スケート靴を新調したため「練習で追い込めなかった」と不安はある。「調子は悪くはないが、絶好調でもない」と苦笑いもこぼれた。
 ファイナルの練習中に小塚と激突し、首がむち打ちのようになった影響も気になるところだ。「日本のトップが決まる試合。トップとして世界選手権に行きたい」。譲れぬ思いを胸に、2大会連続5度目の頂点を狙う大会を迎える。

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2010年12月23日のニュース