白帯中学生3位!山本杏 Jr女王破り表彰台

[ 2009年11月15日 06:00 ]

<講道館全日本柔道>女子52キロ級で中学生ながら3位になった山本(右)はただ一人白帯で表彰台に。優勝の西田(中央)の隣で緊張気味。左は2位渡辺

 柔道の講道館杯全日本体重別選手権は14日、千葉ポートアリーナで開幕し、女子7階級を行った。52キロ級では神奈川・六角橋中3年の山本杏(あんず)が、3位決定戦で昨年の世界ジュニア女王の加賀谷千保(山梨学院大1年)に優勢勝ち。中学生の表彰台は、前身の全国女子体重別選手権時代の97年以来、12年ぶりとなった。78キロ超級の塚田真希(27=綜合警備保障)が8年ぶりの出場で初優勝を飾り、12年ロンドン五輪へ再スタートを切った。

 白帯を締めた短髪の女子中学生・山本が表彰台ではにかんだ。3位決定戦は有効2つに指導2を奪う快勝。9月の全日本ジュニア決勝で完敗した、昨年の世界ジュニア女王に対し「この2カ月で練習した」という大内刈りが面白いように決まった。「(柔道着の)ゼッケンをもらうだけでうれしかった」というあこがれの大会で、伸び盛りの力を示した。

 試合後に行われた全日本柔道連盟の女子強化委員会では、来月のグランドスラム東京国際(11~13日、東京体育館)への出場も検討されたが、問題となったのは帯の色。国際連盟の規定では、シニアの国際大会への出場は有段者に限定されており、現状の3級では出場資格がなかった。それでも、吉村和郎強化委員長は「バランス面でいいものを持っている。じっくり育てれば将来が楽しみ」と期待を寄せていた。

 ◇山本 杏(やまもと・あんず)94年(平6)6月18日、東京生まれの15歳。国士舘大柔道部出身の父・主税さんの影響で、4歳から神奈川・朝飛道場で柔道を始める。折本小時代の実績は45キロ級全国大会8強。岡野功氏の著書「バイタル柔道」を読むのが日課。「長いと頭がむれる」ため髪は小4から短髪。母・昌子さんはボディービルの元インストラクター、福岡・大牟田高2年の兄・大士も柔道選手。1メートル58。得意技は小内刈りとかつぎ技。

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2009年11月15日のニュース