藍 驚異のバーディーラッシュで首位浮上

[ 2009年7月25日 06:00 ]

初日ラウンド後にサッカーのチャリティーマッチを観戦し元フランス代表のジダンと記念写真に納まる宮里藍(左)

 USLPGAツアーのエビアン・マスターズ第2日は24日、フランス・エビアンのエビアン・マスターズGC(6373ヤード、パー72)で行われ、宮里藍(24=サントリー)が驚異のバーディーラッシュを見せた。首位に2打差の8位から出た宮里藍は7バーディーを奪い、この日のベストスコアとなる66で回り通算9アンダーと大きくスコアを伸ばし首位に浮上した。同じ組で回った上田桃子(23=ソニー)は通算イーブンパーで43位。初日27位の三塚優子(24=フリー)は66で回り通算7アンダーで5位に躍進した。日本選手全員が決勝ラウンドに進んだ。

 華麗なボールさばきでスタンドを沸かせたあの選手のように、宮里藍が落ち着き払ったゴルフでスコアを伸ばした。「リズムよく、ゆとりをもって、冷静に自分をコントロールできた」
 3番で4メートルを沈めてバーディーを先行させると、その後も安定したショットとパットで次々にバーディーを量産した。15番パー5ではグリーンを狙った3打目がショートし、アプローチもミスして初ボギーを叩いたが、直後の16番でバーディーを奪い返す粘り強さを発揮。最終18番パー5は2メートルを沈めてバーディーフィニッシュ。この日のベストスコア66をマークした。
 「今は力の入れどころとスイングのテンポに安定感がある。アイアンの縦の距離感もよく合っている」と2日連続の60台に充実感をにじませた。
 8位発進となった初日のラウンド後は、昨年に続いて大会側が主催するサッカーのチャリティーマッチに足を運んだ。宮里藍自身はプレーをしなかったが、06年に引退したサッカー元フランス代表MFジダン氏のプレーぶりに目を引かれた。
 「周囲が慌ただしく動いているのに1人だけ余裕が違う」。98年にフランス代表をW杯優勝へと導くなど数々の栄光を手にした名選手。「余分な力を抜いてプレーするのはさすが。私はつい力が入ってしまうから」とリズムを乱さずにプレーする重要性を再認識した。ハーフタイムにはジダン氏との2ショット記念撮影にも成功し、マネジャーらとハイタッチしてはしゃいでいた。
 “ジダン流”を実践してのナイスラウンドに「ジダンパワーです。間違いない。いいものをわけてもらった」と満面の笑み。2日目を終えて久々の首位。悲願の米ツアー初優勝が見えてきた。

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2009年7月25日のニュース