滑りに不安…真央、シニアで初めて表彰台逃す

[ 2009年3月29日 18:15 ]

シニアで初めて表彰台を逃した浅田真央

真央、連覇どころかメダルも逃す!ミキティが銅

 【世界フィギュア】キム・ヨナの得点が出る前から、浅田の言葉と表情にあきらめの色がにじんでいた。「トリプルアクセルの失敗は残念だった。(演技が終わって)ほっとしている」。淡々と振り返る18歳に悔し涙はなかった。
 最大のライバルに大差をつけられ、迎えたフリー。「何回もこういうことはあった」と気負いはなかった。だが、二つ目のトリプルアクセルは回転不足で転倒。後半の3回転―2回転も二つ目が1回転と判定された。
 2年計画で五輪の金メダルを目指している。今季はトリプルアクセルを2度跳ぶ男子並みのプログラムに挑んだ。その分、SPで出遅れた一因となった3回転ルッツなどほかの要素にまで手が回らなかった感は否めない。「練習通りにやることだけ考えた。自信があった」というキム・ヨナに対し、勢いを欠いた浅田の滑りからは不安が感じられた。
 ほかの日本勢より2日遅れ、開幕前日に現地に入ったのも失敗だった。日本で朝6時から練習するなど時差対策は講じていたが、演技後にタラソワ・コーチから「あと2日早く現地入りするべきだったね」と声を掛けられたという。
 連覇どころか、シニア転向後初めて表彰台を逃した。トップとは約20点の差。5歳からの競技人生で初めて味わう挫折かもしれない。だが浅田は「もっと頑張ろうという思いが強くなった」と言った。決意が試される。(共同)

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2009年3月29日のニュース