ドーピングNO!違反者は賜杯はく奪も

[ 2008年2月14日 06:00 ]

 09年からのドーピング検査導入を目指す日本相撲協会は13日、東京・両国国技館で総勢900人の親方、力士を対象にした大がかりな説明会をスタートさせた。秋場所から試験的に導入し、来年から本格的な検査を実施する予定だが、違反者には優勝はく奪や出場停止などの厳罰が下されることになりそうだ。

 強さが最優先の相撲界でもドーピング違反が、厳しく処罰される見通しになった。両国国技館の大広間で行われた説明会初日は、出羽海一門と二所ノ関一門の親方や力士及び、おかみさんら300人以上が出席。全員に「ドーピング禁止手帳」が配られ、外国人力士には5カ国語で書かれた「説明書」も手渡された。
 協会は秋場所でドーピング検査を試験的に実施し、来年から本格的に導入することを検討している。対象者は格段優勝、三賞受賞などの成績上位者で、興行面を考慮し、検査は千秋楽当日か、その前日に行う予定だ。違反が発覚した場合の処罰については今後、理事会で協議される。
 説明に当たった日本相撲協会アンチドーピング委員会の大西祥平委員(慶大スポーツ医学研究センター教授)は「(世の中の)皆さんはドーピング違反(の優勝)を認めないでしょう」と各段の優勝や三賞はく奪の処分が下される可能性も示唆。ただ、生活指導部長の伊勢ノ海理事(元関脇・藤ノ川)は「健康面の知識を持ってもらうために説明会を開いている。処分とかそういう事にならないようにすることが大事」と慎重だった。
 横綱・朝青龍が使っているニンニク注射などの静脈注射も、医療行為ではない場合はドーピング違反となるため、使用には慎重さが求められる。北の湖理事長(元横綱)は「力士は健康が一番。真剣に取り組んでいかないといけない」と注意を喚起していた。

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2008年2月14日のニュース