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堀越 自立と自律で青森山田討ちだ!スタメンも交代も練習も選手が決める

[ 2021年1月5日 05:30 ]

セットプレーからのディフェンスを練習する(手前左から)日野主将、東舘ら堀越イレブン(撮影・吉田 剛)
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 第99回全国高校サッカーの準々決勝は5日に4試合が行われ、堀越(東京A)は、2大会ぶり3度目の頂点を狙う青森山田(青森)と対戦する。29年ぶりの出場で8強入りを果たした同校は4日、自校グラウンドで最終調整。選手自らが出場メンバーを選出し、同じく選手が選択したセットプレーの守備練習を行って大一番へ備えた。

 約2時間の練習が終わると、青空の下で、11人が距離を空けて車座になった。議題は青森山田戦の出場メンバーを誰にするか。前回大会準優勝の相手を前に、佐藤監督は言う。「青森山田さんに唯一勝っているのは、選手が考えて意見できるところ」。“自主性の極み”で立ち向かう。

 同校では先発も交代も選手自身が決める。その決定権を持つのがMF日野主将を中心とした車座の11人で、79人の部員から選挙で選ばれた。「難しいけれど、任されているので責任を持っている」と日野。初戦から先発に抜てきされる1年生のMF東舘は「出たくても出られない先輩の分まで、精いっぱい頑張りたい」と重みを自覚する。

 練習も佐藤監督が用意したメニューから、選手が必要性を見抜いて組み立てる。この日の中心はセットプレーの守備練習で、「ロングスローとセットプレーをどう抑えていくかが明日のカギ」とGK平野。3日の3回戦・帝京大可児戦で4得点のうち3得点をスローイン、1得点をPKで奪った青森山田対策だ。

 相手の投げ手、DF内田に扮したDF近藤がロングスローを放り、GK目線で配置を細かく確認。青森山田の“矛”に対し、“盾”を選手自身で完備した。守備だけで約40分も続く練習を、佐藤監督は静かに外から見つめていた。

 東京都予選では5戦34発と抜群の攻撃力を発揮。その時々で必要な要素を選手が判断し、勝ち進んできた。だからこそ、強豪相手でもぶれるものはない。「ここまでやってきたことにこだわって、勝ちにいきたい」。日野主将は表情を変えずに言い切った。

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