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食野亮太郎 欧州初挑戦の昨季振り返る「学びのシーズン」も満足せず、さらなる上昇見据える

[ 2020年6月25日 19:10 ]

食野亮太郎
Photo By スポニチ

 マンチェスターCからスコットランド1部ハーツに期限付き移籍していたU―23代表FW食野亮太郎(22)が25日、合同インタビューに応じた。欧州初挑戦となった昨シーズンを振り返り、現在の状況や未来への展望など包み隠さず明かした。

 【満足感はないがジェラードに認められた男】
 「シーズンを通して見れば、満足はできない」。昨年8月にG大阪からマンチェスターCに電撃移籍。そのままハーツへ期限付き移籍した。8月31日のハミルトン戦で欧州デビュー。続く9月14日のマザーウェル戦で1得点1アシストをマークした。10月20日のレンジャース戦でも豪快な1発。序盤のインパクトは絶大で10月には自身初となる世代別代表にも招集された。そしてレンジャース戦で奪ったゴールは“イングランドのレジェンド”の心をも奪った。

 「レンジャースの監督がジェラード(元イングランド代表MF)だった。1年で5回対戦したんだけど、試合で会うたびに“メシノ~”と握手してくれるようになった」

 だがチームは低迷。11月にはレヴェイン監督が解任され、12月にはシュテンデル監督が就任すると風向きが変わった。12月末のアバディーン戦でシーズン3得点目を挙げたが、その後はU―23アジア選手権に招集。「U―23代表に参加したことに後悔はない。苦しかったというのはない」と言うも「スコットランドに帰ってきたら、サッカーが変わっていた。前の監督はつなぐサッカーだったけど縦に速いサッカーになっていた。適応するまでに時間が掛かった」。年明けからはベンチを温めることも多くなり、スタメンも1度だけになった。それゆえに、満足はできない。

 【来季未定も課題に向き合う日々】
 ただ「1年目と考えればプラス。2年目につなげるための学びのシーズンだった」ともいう。「ドリブルとクイックネスは十分通用する。フィジカルはまだ競った時に吹っ飛ばされることもある」。明確になった手応えと課題。ハーツ退団は決定しており、新天地は未定となっているが「クイックネスとフィジカルの両立はできると思っている。今は次に向けて体を作っている段階」と日本でトレーニングに励んでいる。

 【ビッククラブへの青写真】
 同じ欧州の舞台で戦う同年代のMF久保(マジョルカ)やMF堂安(PSV)からも刺激を受けている。「今まではあまり他人に興味がなかったけど(久保は)Rマドリードやバルセロナ相手に自分のプレーをできているのがすごい」。そして「25歳までにビッククラブにいくというイメージを思い描いている」。理想とする選手はベルギー代表MFエデン・アザール。昨年1年間で急激な成長カーブを描いた食野は、その高みを目指してさらなる上昇を見据える。

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2020年6月25日のニュース