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Eフランクフルト鎌田 待望ブンデス初ゴール!1部リーグ再開“日本人1号”チーム連敗5で止めた

[ 2020年5月28日 05:30 ]

ドイツ1部   Eフランクフルト3―3フライブルク ( 2020年5月26日 )

<Eフランクフルト・フライブルク>後半34分、ゴールを決める鎌田(右から2人目)
Photo By 共同

 Eフランクフルトの日本代表MF鎌田大地(23)が26日、ホームのフライブルク戦にフル出場し、待望のリーグ戦初得点をマーク。1―3で迎えた後半34分に左足でゴールに押し込み、新型コロナウイルス感染拡大による中断を経て再開したドイツ・リーグ(ブンデスリーガ)1部の試合で、日本人第1号ゴールを挙げた。また、MF長谷部誠(36)もフル出場。鎌田のゴールもあり、チームは3―3で連敗を5でストップした。

 ドイツ1部での待ちに待った初得点だった。敗色が濃くなり始めた1―3の後半34分。鎌田が相手の隙を突いた。ゴール前で一度は体を入れられてシュートの機会を逸したが、粘り強く追い立てる。相手のドリブルが大きくなり、ボールとわずかな距離が生まれたところを見逃さずに左足でゴールネットを揺らした。後半37分に同点に追いつき、中断明けの3試合目で初めて勝ち点をつかんだヒュッター監督は「FW2人とトップ下に(鎌田)大地を置く布陣はうまくいった」と満足そうに話した。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で3月に公式戦が中断となった。今月16日に世界の主要リーグの先陣を切って約2カ月ぶりに再開したものの、スタンドは無人でホームの大声援はなし。以前とは全く違う光景の中、リーグ再開後2試合はゴールが生まれなかったが、この日の鎌田は違った。高い集中力を保って攻守に精力的な動きを見せ、コロナ禍を吹き飛ばす一撃でチームに勢いをもたらした。

 17年夏にドイツに渡り、昨季はベルギーのシントトロイデンへの期限付き移籍を経験した。16得点と結果を出して復帰。Eフランクフルトで以前は40番を背負っていたが、シントトロイデン時代に験の良かった15に変更した。今季は欧州リーグでハットトリックを達成するなど成長。ドイツ杯ではチームを4強に導き「優勝を狙っている」と宣言するなど主力に定着した。リーグ戦ではなかなかゴールを決められなかったが、ついに決めた。

 この日のチームの1点目も鎌田のシュートがきっかけ。1点ビハインドの前半35分に左サイドからカットインしてゴールを狙い、GKにはじかれたボールを味方が押し込んだ。好機に多く絡む姿に強化担当のヒュープナー氏は「大地(鎌田)は創造的で、危険な選手。違いを生み出せる」と高評価を口にする。クラブは来年夏までとなっている現在の契約の延長を望んでいる。日本が誇る若きストライカーが、リーグ戦でも大きな一歩をしるした。

 《日本人通算19人目 3番目スロー記録》ドイツ1部の得点は鎌田で日本人通算19人目。デビュー戦から25試合目でのゴールはDFの酒井高(84試合目)、内田(51試合目)に次ぐスロー記録。FW、MFでは最も遅かった。鎌田は今季公式戦で9得点目となり、今季欧州主要リーグの日本人選手では、ザルツブルクMF奥川雅也の10得点に次いで2番目。

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