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快進撃14連勝 ペップ監督 マンC2年目で浸透した“バルサ化”

[ 2017年12月12日 11:20 ]

プレミアリーグ・第16節   マンチェスターC2―1マンチェスターU ( 2017年12月10日 )

<マンチェスターC・マンチェスターU>後半9分、オタメンディ(右)が決勝ゴールを決める
Photo By AP

 プレミアリーグ首位のマンチェスター・シティーがリーグ最多タイの14連勝を記録した。10日にアウェーで2位マンチェスター・ユナイテッドとのダービーに2―1で勝利。勝ち点差を11に広げて独走態勢に入った。就任2季目のペップ・グアルディオラ監督(46)がボール保持にこだわるポゼッションサッカーに磨きをかけて、世界最高峰リーグを席巻している。

 バルセロナ、バイエルンMで数々のタイトルを獲得したスペイン人指揮官の哲学が凝縮された言葉だった。ダービー勝利後の会見で「ポゼッションサッカーが機能しなくなったらどうする」と聞かれたグアルディオラ監督は「引退する」と即答。「私に他のやり方はない。引いて守るより、ボールを保持して攻めたい。私の人生で絶対に変わらない」とブレない姿勢を示した。

 堅守速攻を掲げる日本代表とは真逆のサッカー。ハリルホジッチ監督は「相手よりボールを持ったからといって勝てるわけではない」と語っているが、徹底的にこだわるボール保持率で64.8%と宿敵を圧倒した。英BBC放送によるとユナイテッドの同35.2%は記録がある03〜04年以降でホーム最低記録だった。引いて守る相手を攻め続け前半43分にCKからMFシルバが先制ゴール。前半ロスタイムに守備陣のミスから同点に追いつかれたが、後半9分にFKのこぼれ球をDFオタメンディが決めて勝ち越した。

 これでリーグ最多タイの14連勝。同一シーズンでは新記録を樹立した。快進撃の大きな要因は“バルサ化”。同監督は「(伝統的にロングボールが多い)イングランドでバルセロナのようにプレーするのは不可能と言われていたが、それは可能だし我々がやっている」と胸を張った。

 今夏にベテランを放出し、両サイドバック、GKを中心に補強はしたが、主要メンバーは昨季と同じ。それでも先月に対戦したサウサンプトンのDF吉田は「(個々の)能力は元々高かったと思うが(MF)フェルナンジーニョらは明らかにいい選手になっている。監督の凄さが出ていると思う」と証言。名将が個人能力も伸ばしてチームのポゼッションに磨きを掛け、ボール保持率は昨季平均60.9%から今季は71.5%と格段に上昇した。

 昨季は監督人生初の無冠に終わったが、今季はリーグ無敗で首位を独走。グアルディオラ監督が「勝てたのはすべての部分で上だったから」と宿敵撃破を誇ったチームの勢いは止まりそうにない。

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2017年12月12日のニュース