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パチューカ移籍の本田 今回も“恩師”の期待背負ってプレー

[ 2017年7月21日 08:00 ]

パチューカで新たな挑戦を続ける本田。デビュー戦は29日が濃厚に
Photo By スポニチ

 新天地にメキシコの名門パチューカを選んだ日本代表FW本田圭佑(31)。18年W杯ロシア大会を見据え、継続して欧州でのプレーを望んでいたとされていただけに、その決断は日本だけでなく、現地メキシコでも大きな驚きとして報じられた。おそらく、14年W杯ブラジル大会で指揮を執った元日本代表のアルベルト・ザッケローニ氏(64)も、そのひとりだったはずだ。

 実は、3月24日に掲載されたスポニチ本紙インタビューでザッケローニ氏は、6月末でミランを退団することが決まっていた本田の将来について、このように語っていた。

 ――来季はどこでプレーすると思いますか?日本に帰る可能性は?

 「私は、彼が日本に戻ってプレーすることはないと思います。彼は、継続的に自分を表現できるところに行くべきです。継続的にプレー出来れば、また日本代表を牽引する存在に復活するでしょう。本田は、自らの背中でチームを鼓舞するタイプ。ここぞという重要な試合で、決してミスはしない」

 ――米MLSに参戦する可能性があるようですが。

 「私は、彼がとても野心的な青年であると知っている。だから、もし米MLSを選んだなら、私は驚くだろうね。なぜなら、トッププレーヤーという役割を果たせずに、欧州を去ることになるからだ。でも、彼がアメリカに移住したいという願望を、私も噂で聞いたことがある。おそらく、アメリカで将来設計を考えているんだろうね」。

 ――18年W杯ロシア大会を見据え、欧州で引き続きプレーすることを勧めますか?

 「W杯という目標が頭にあるのなら、彼が必要なことはただひとつ。継続してプレーすること。それが可能なら、場所が日本だろうが、アメリカだろうが、中国だろうが、違いはそれほどない。彼のフィジカルを考えると、継続してプレーすることは絶対不可欠だ。(16年11月15日のW杯アジア最終予選)サウジアラビア戦は、ベンチスタートだったけど、(プレー出来ていない現状では)決してそれは偶然ではない。ミランでほとんどプレーできていないことが、今この結果となっている。(3月23日の)ドバイで行われるUAE戦も、スタメンではないと思うよ。賭けようか?(実際もベンチスタート)」

 ザッケローニ氏は日本代表を指揮した4年間、本田を「我が家」とするトップ下で常に起用し続けた。14年1月に入団したミランに推薦したのも、ザッケローニ氏だった。今回のパチューカ移籍も、前日本代表監督のハビエル・アギーレ氏(58=現ワル・ワフダ監督)の推薦があったというから、何かの因縁を感じずにはいられない。

 目立った結果を残せずに退団となったミランでは、ザッケローニ氏の期待も背負っての入団だったが、パチューカに電撃移籍した今回もまた、元日本代表指揮官である恩師の期待も背負ってプレーすることになりそうだ。

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2017年7月21日のニュース