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ハリル監督に焦り!?合宿初日、前日試合J組に異例のキツめトレ

[ 2016年10月3日 05:30 ]

ハリルホジッチ監督(中央)が見つめる中ドリブルする斎藤(右から3人目)

 W杯アジア最終予選第3戦イラク戦(6日、埼玉)、第4戦オーストラリア戦(11日、メルボルン)に臨む日本代表が2日、埼玉県内で合宿を開始した。9月の2試合で1勝1敗と苦難のスタートを切り、バヒド・ハリルホジッチ監督(64)には結果次第で進退問題に発展する可能性のある背水の陣となる。合宿初日から異例のハードトレーニングを敢行し、危機感をあらわにした。

 いつもとは明らかに雰囲気が違った。清武を除く欧州組は合流が遅れるため、この日の練習に参加したのは12選手。国内組は前日にJリーグを戦っており、通常ならランニング中心のリカバリーメニューとなる。だが、ハリルホジッチ監督は8対4のパス回しなど約1時間半に及ぶハードトレーニングを敢行。練習前の円陣では「締めるところと緩めるところのメリハリをつけよう。この2試合の重要性を理解してほしい」と訴えた。

 危機感を募らせるのも無理はない。9月1日のW杯アジア最終予選初戦では本拠でUAEに1―2と逆転負け。6日の第2戦はタイに2―0で勝ったものの、これ以上、ホームでの敗戦は許されない。日本協会の田嶋会長はこの日の練習を視察。W杯予選では過去にオーストラリアに4分け2敗と未勝利だが「我々ぐらいのチームが最初から引き分けとか、負けを考えるようではダメ」と10月の2連勝を厳命した。結果次第で監督交代に踏み切る可能性については「常にポジティブなので、そんなことは考えていない」と言い切ったが、予断を許さない状況だ。

 9月の2連戦前は長友、槙野が故障離脱。今回も負傷した武藤、宇佐美の招集を断念しており、負のスパイラルは止まらない。ハリルホジッチ監督は練習の冒頭のランニングに参加。選手から周回遅れになり、見学に訪れた子供たちから「ハリル、頑張って~。ハリル!ハリル!」と勇気づけられる場面もあった。崖っ縁の10月ラウンドとなるが、敵地でオーストラリアを破れば一気に評価を上げられる戦いでもある。6大会連続のW杯出場に向けた、最初のヤマ場。指揮官は悲愴(ひそう)感を漂わせて采配を振る。

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2016年10月3日のニュース