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水沼2発!FC東京 クラブ初のACL8強へホームで先勝

[ 2016年5月18日 05:30 ]

上海上港戦の前半、ゴールを決め喜ぶFC東京・水沼(右)

 ACL決勝トーナメント1回戦第1戦が17日行われ、FC東京は、ホームで上海上港(中国)を2―1で下した。前半終了間際に今季加入したMF水沼宏太(26)が右足で直接FKを決め先制。さらに1―1の後半20分にも水沼が左からのクロスを右足ボレーで決め、クラブ史上初の8強入りへ一歩前進する勝利をもたらした。第2戦は24日に上海で行われる。

【試合結果 ACL決勝トーナメント】

 大仕事をやってのけた。まずは前半43分のペナルティーエリアわずか外で得たFK。主将の森重から「蹴れよ」と譲ってもらった水沼は「味方がGKを隠したんでコースが見えた」と右足を一閃(いっせん)した。グラウンダーの強いボールは壁に入った高橋の股をすり抜けネットを揺らした。さらに1―1の後半20分には、徳永の左からのクロスを右足ボレーで合わせ2点目。「相手はファーに振られるとボールウオッチャーになるのは分かっていた」と満足げに振り返った。

 今季鳥栖から加入。公式戦初戦となった2月9日のACLプレーオフのチョンブリ戦では、チーム今季初得点をマークした。だが、その後はチームの不調も重なり真価を発揮できず、リーグ戦では出場機会を得られない日々が続いた。それでも、全体練習後にはクロスの特訓、さらにダミー人形を置いてのFKを何度も蹴り込んだ。その成果が大一番で表れ、水沼も「やっと取れて良かった」とホッとした表情をのぞかせた。

 1次リーグ突破を決めた5月4日のビンズオン戦では、気温36度、湿度70%超の酷暑の中、フル出場でチームの勝利に貢献。最後まで諦めずに走り抜いた姿に、城福監督は直後のミーティングで「宏太はぶっ倒れるくらい走っていた」と模範として名指しで褒めたという。水沼もビンズオン戦を「あの試合で吹っ切れた。僕らしくできた」と言い、復調の大きなきっかけになった。

 アウェーゴールを奪われたものの、まずはホームで先勝した。クラブは12年にACL初出場し16強で敗退。今回はクラブ史を塗り替える大きなチャンス。引き分けでも突破となるが、水沼は「勝つ気持ちでやりたい」と1週間後の第2戦を見据えた。

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