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岡崎 体調不良でも鮮やか決勝弾!レスターの歴史的快挙へ弾み

[ 2016年3月16日 05:30 ]

ニューカッスル戦で決勝ゴールを決めるレスターの岡崎

 レスターの日本代表FW岡崎慎司(29)が14日のニューカッスル戦で決勝弾を挙げて1―0の勝利に貢献した。前半25分にオーバーヘッドキックでリーグ8試合ぶりの今季5点目を記録。体調不良を押してピッチに立ち、後半20分に途中交代するまで精力的な動きを見せた。チームは1―0で勝ち、残り8試合で2位との勝ち点5差をキープ。歴史的な初優勝へ前進した。

 シュートの軌道は見えなかった。岡崎はサポーターの大歓声でゴールを確信した。0―0の前半25分、オルブライトンの左サイドからのクロスが相手DFの頭をはじいて逆サイドへ。バーディーから頭で折り返しが来ると、無意識に体が反応した。ゴールに背を向けてジャンプ。右足オーバーヘッドキックで叩きつけると、ワンバウンドしたボールが左隅のネットを揺らした。

 シュツットガルトに所属した12年2月19日のハノーバー戦以来2度目のオーバーヘッド弾。1月16日のアストンビラ戦以来8試合ぶりの今季5点目が値千金の決勝点となった。「歓声で入ったと分かった。まさかこんな形で決まるかあ、と思った。後で50回ぐらい見返すと思う」と興奮気味。一方で、地元記者の取材には「ダイレクトでシュートを決めるのが好き。こういう(直感 的に決める)ゴールは僕の特徴」と流ちょうとはいえない英語でドヤ顔で解説した。

 実は風邪をひいていた。前日から体調が優れなかったが「ひどくなかったので言わなかった」とチームに内緒で先発出場。ところがピッチに立つと想像以上に熱っぽく「むっちゃ、しんどかった。でもこういう時には点を取ると思ったんで内緒にしていた。点を取ってから“風邪だった”と言いました」と明かした。普段は途中交代に悔しさをあらわにするが、この日は後半20分の交代に納得の表情。「しんどかったんで、代えてくれと思っていた」と苦笑いした。

 サッカー母国のメディアからも称賛された。デーリー・ミラー紙は両チームトップの8の採点で「天才的なタッチでスペクタクルなオーバーヘッドだった」と絶賛。「仕事率と熱量は信じられない。決して走ることをやめない」と得点以外の献身的なプレーも評価した。岡崎は「勝利につながるゴールになってよかった」と笑顔。プレミアリーグが始まった92年以降、残り8試合で最多勝ち点だったチームが2位を5差以上離したクラブは全て優勝している。歴史的初Vに弾みをつける芸術弾だった。

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