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大儀見 意地の10番弾も笑顔なし…リオ切符獲得へ攻撃面に苦言

[ 2016年3月1日 05:30 ]

<日本・オーストラリア>前半44分、ゴールを決めた大儀見(左)

リオデジャネイロ五輪アジア最終予選 日本1―3オーストラリア

(2月29日 金鳥スタ)
 レジェンド澤の背番号10を受け継いだFW大儀見の“第1号弾”は、空砲に終わった。2点を追う前半ロスタイム。エリア内での阪口のシュートを左足でコースを変え、押し込んだ。「押し込んだ形だけど、こういう予選では相手もエリア内で慌てる。今後も狙い目かなと思う。(背番号のことは)途中で忘れていました」。オーストラリア戦13試合目で8得点目。相性の良さは発揮したが勝利には結びつかず、笑顔はない。むしろ攻撃面の課題、苦言が思わず口をついた。

 (1)パターン少ない まずは攻めのパターンの少なさだ。「一人一人が2つ、3つ先を予測した動きをしないと流れが止まってしまう」。サイド攻撃を仕掛けても、中央からの崩しを試みても連動した動きは見られず結局、スローダウンしてしまった。

 (2)クロスの質悪い 2つ目がクロスの質だった。「単純にクロスを上げても意味がない。相手の嫌なタイミング、早い段階で上げるとかの工夫が必要」。何度も背の高いオーストラリア守備陣にはね返された。

 (3)勇気が足りない そして最後は「勇気」だ。「序盤はボール保持者へのサポートが遅かった。私もサポートが欲しい時はあった。緊張感のある試合ほどリスクを冒していけるかどうか。勇気を持ってボール保持者を追い越していけるかどうかが大事になる」。最前線で体を張り続けただけに、フラストレーションをため込んだ。

 なでしこジャパンで幾多の経験、修羅場をくぐり抜けたチームメートを「個人の意識次第で変えられる問題。持っているものは、どのチームよりも上回っている」と信頼している。だからこそ厳しい言葉を並べた。中1日で迎える韓国戦。「澤さん自身が価値を高めてきた。それだけのものを残してきた人。女子代表の中で価値のある番号」という10番をつけたエースはこのまま終わるつもりはない。

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2016年3月1日のニュース