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ペップショック?V争い後退マンCに“不協和音”の影…

[ 2016年2月16日 10:07 ]

トットナム戦で主審へ抗議するFWスターリング(7)らマンチェスターCイレブン(AP)

 プレミアリーグの上位4チームが15日に激突し、4位マンチェスター・シティーが優勝争いから後退した。ホームで2位トットナムに1―2で敗戦。前節もホームで首位レスターに敗れ、上位との直接対決2連敗で首位レスターと勝ち点6差、2位トットナム、3位アーセナルとは勝ち点4差となった。過去4季で2度リーグ制覇。今季も本命の一角とされながら、資金力で劣る3チームの後塵(こうじん)を拝している理由を探った。

【プレミアリーグ順位表 得点ランク】

 マンチェスターCには苦いバレンタインデーだった。勝ち点1差だった2位トットナムにホームで苦杯。DFコンパニー主将が負傷から昨年11月以来の先発復帰を果たしたが、1―1の後半38分に中央からスルーパスで崩され決勝点を奪われた。試合終了と同時にペジェグリーニ監督は第4審判に抗議。会見で先制点を許した後半8分のPKに触れ「試合を決定づけるPK。(第4審判に)素晴らしい判定だったと言った」と皮肉った。

 上位との直接対決で痛恨の連敗。前節もホームでレスターに1―3で敗れており、続けて行われたホーム2試合での連敗は14位に終わった06~07年以来の屈辱だ。レスター、トットナムに連勝なら勝ち点53で単独首位に浮上していたが、連敗で上位3チームと差が広がり優勝戦線から後退。地元メディアで不調の要因と指摘されているのが、今月1日に来季からグアルディオラ監督(現バイエルンM)が就任すると発表されたことだった。

 「新監督決定が選手に影響を与えると言うのは簡単だろうが、真実ではない。選手は全力を尽くしてくれている」と今季限りで“クビ”となるペジェグリーニ監督は自身の求心力低下を否定。しかしバルセロナで2度欧州CLを制した名将の招へい決定の反響は大きかった。英紙では早くも来季に向けた動きが続々と報じられ、MFヤヤ・トゥーレの放出やMFポグバ(ユベントス)の獲得など去就報道が、選手のメンタルやチームワークに悪影響を与えた可能性は否めない。不協和音を感じさせる場面もあった。後半29分に19歳のFWイヘアナチョが一時同点となるゴールを決めたが、チームメートは祝福に駆け寄らず、英テレビ局スカイスポーツで解説を務める元フランス代表FWアンリ氏は「深読みし過ぎかもしれないが、誰も祝福しないのは変だった」と首をかしげた。

 今季補強の目玉だったベルギー代表MFデブルイネ、MFナスリら主力の負傷離脱も影響し、今季上位3チームとの直接対決は1分け4敗で、残りは5月7日のアーセナル戦(ホーム)のみ。指揮官は「(残り12試合で最大)勝ち点36を獲得できる。首位とまだ6差。諦めない」と語ったが、勢いに勝る3チームを逆転するのは厳しそうだ。

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