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ハリルの冒険!ドヤ顔5発快勝「罠仕掛け」後半ゴールラッシュ

[ 2015年4月1日 05:30 ]

<日本・ウズベキスタン>試合終了後、ハリルホジッチ監督は川島と握手

JALチャレンジ杯 日本5―1ウズベキスタン

(3月31日 味スタ)
 主導権を握れずに迎えたハーフタイム。ハリルホジッチ監督が動いた。今野に代えて本来はセンターバックの水本をボランチで投入。後半は最終ラインの位置を深くしてブロックをつくり、相手に攻めさせてカウンターを仕掛けるように指示を出した。前線から積極的にボールを奪いにいった前半は中盤と最終ラインの間のスペースを使われてリズムを失ったため修正。指揮官は「後半はわざと相手を来させてボールを奪ってから速い攻撃を仕掛けた。罠(わな)です」とドヤ顔で振り返った。

 狙い通りの展開で、後半は大量4得点を叩き出した。不慣れな位置で安定感を見せた水本は「“サイドに引っ張られずに真ん中にいろ”と指示を受けました」と説明。ボール支配率は相手を下回る44・6%。これまでの日本にはない堅守速攻がはまった証だった。ハーフタイムの戦術変更だけでなく、交代策も的中。柴崎、宇佐美、川又と途中起用した選手が次々とゴールを記録した。初采配からの連勝発進はオシム監督以来となった。

 27日のチュニジア戦から先発全員を変更し、2試合で西川、東口のGK2人を除く27選手を起用。試合後のピッチでは全選手、スタッフを集めて円陣を組み「ありがとう」と伝えた。国内組には過去の試合の膨大な資料から抽出した走行距離、パス成功率、空中戦の勝率などデータを渡して今後の課題を提示。指揮官は「2試合でかなり多くのチャンスをつくったが、もっと速く、強いチームになれる。これを続ければスペクタクルなチームになれる」と語った。

 「私のやり方で前もってメンバーを決めることはない。現地で選手を直接視察して調子の良い選手を選びたい」と今後も競争をあおる方針を示した。14日には6月に始まるW杯アジア2次予選の抽選会が開催されるが、欧州組視察を優先して出席しない予定。「一番悪いグループに入ると予想している。これで予選を突破できなければ、(抽選会に出席する)霜田技術委員長の責任です」と最後はジョークで会見を締めくくった。テストと結果を両立する最高の船出。W杯、アジア杯と惨敗続きだった日本に明るい兆しが見えてきた。

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2015年4月1日のニュース