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【J1注目株】柏・茨田 デビュー5年“天才”がついに化ける時

[ 2015年2月26日 08:45 ]

「チームの中心になれるよう」。飛躍を誓う柏MF茨田

 下部組織時代から天才と称されてきたMF茨田陽生(23)が殻を破るチャンスを迎えた。今季から就任した吉田達磨監督(40)は柏ジュニアユース、ユース時代の監督で、お互いのサッカー観や性格を熟知。礎を築いてくれた指揮官から今季は4―3―3布陣の主にアンカーの位置に起用され、レギュラーを争っている。「心を入れ替えるじゃないですけど、心機一転、チームのために力を尽くしたい。ここ数年は途中出場が多かったけど、チームの中心になれるように」と飛躍を誓う。

 吉田監督の掲げるキーワードは「ボールとスペースの支配」。Jリーグで主流のボール支配率を上げるだけのスタイルとは一線を画し、積極的にスルーパスを狙い相手の背後のスペースを突く。視野の広さとパスセンスに優れる茨田は鍵を握る存在で「パスの出し手、受け手はもちろん、全選手が空いているスペースを認識することが重要になる。バランスを考えながら積極的にタテにパスを入れたい」と語る。

 09年に18歳の若さでトップチームデビュー。当時のエース・フランサから才能を絶賛され、ユース時代からの1学年先輩の元日本代表FW工藤も「センスの塊」と目を細める。アンカーの位置では守備能力も要求されるが、吉田監督の下でプレーした下部組織時代には主にセンターバックを務めており、不安はない。「ネルシーニョ(前)監督の下で学んだ勝利へのこだわりにプラスアルファして、新しいスタイルを見せたい。下部組織時代にやっていたサッカーなので、クリアな状態でシーズンに入れる」。伸び悩みから脱して、化けられるか。今後のプロ人生を左右する重要な一年になる。 

 ◆茨田 陽生(ばらた・あきみ)1991年(平3)5月30日、千葉県出身の23歳。柏ユース時代の09年にトップチームの2種登録となり、5月30日のナビスコ杯清水戦でデビュー。ボランチ、攻撃的MFとしてJリーグ通算127試合5得点を記録する。U―15から各世代の代表に選出され、12年ロンドン五輪では予備登録メンバー。1メートル73、69キロ。利き足は右。既婚。血液型O。

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2015年2月26日のニュース