×

“一撃必殺”武藤弾!!クラブ新の13戦不敗に花

[ 2014年9月24日 05:30 ]

<FC東京・徳島>後半32分、FC東京・武藤はゴールを決めガッツポーズを見せる

J1第25節 FC東京4―0徳島

(9月23日 味スタ)
 FC東京はホームで徳島に4―0で快勝した。アギーレジャパンのスチュアート・ゲリング・コーチ(40)が見守った中、2―0の後半32分に日本代表FW武藤嘉紀(22)が自慢の快足でワンチャンスをものにし、左足で試合を決定づける3試合ぶりの今季9点目を決めた。チームはこれで13試合負けなしとし、05年のクラブ記録を塗り替えた。
【試合結果 順位表 得点ランキング】

 まさに一撃必殺のスナイパーのようだった。後半32分、河野が自陣でのドリブルで相手を2人かわすと武藤は一瞬にしてギアを上げた。ここまでシュートはゼロ。「河野くんから良いスルーパスが来ると思った」。相手DF2人の間でボールを受けると、左に流れながら追いすがるDF1人、さらにGKをかわして最後は左足で流し込んだ。「裏への動きだしは自分の持ち味。自分らしいゴールだったと思います」。アギーレジャパン1号を決めたエースは、目標の2桁まであと1と迫る今季9点目に笑顔を見せた。

 決してベストの状態ではなかった。注目を浴びて試合ごとに厳しくなるマーク。この日もボールを足元で受けると、間髪入れずに2、3人が寄せてきた。さらに20日の川崎F戦から中2日。試合後は「キツイですね」と本音も漏らしたが「体をほぐして休んで、無駄な力を入れないこと」と細心の準備を心がけて試合に臨み、神経を研ぎ澄ませて見事にワンチャンスをものにしてみせた。

 一瞬にして相手を置き去りにするスピードとドリブル。セリエAで幾多のスター選手を目の当たりにしてきたフィッカデンティ監督も、そんな武藤を「デバスタンテ(イタリア語で“破壊的”を意味)」と評す。カテナチオで有名な守備的なセリエAにおいて、ほんの一握りの選手のみに使われる最大級の形容詞だ。この日も相手DF陣にとってはまさに破壊的なプレーで、徳島の希望を一瞬にして打ち消すダメ押し弾を決めた。

 チームは5月10日のアウェー徳島戦から続く連続無敗記録を13(6勝7分け)とし、05年のクラブ記録を更新。それでも武藤は「(得点を)決められるシュートを磨いていかないといけない」と自らの課題を口にし「(記録は)喜ばしいけど、ここ4試合は4戦引き分けだったので、これからはしっかりと勝ち点を積み上げていきたい」と早くも27日のホーム柏戦に気持ちを切り替えた。現役慶大生の快進撃はさらに勢いを増しそうだ。

続きを表示

この記事のフォト

2014年9月24日のニュース