×

大久保“得点王奪回”今季J1号ハット達成で復帰戦飾る

[ 2014年9月24日 05:30 ]

<大宮・川崎F>後半6分、2点目のゴールを決めた川崎F・大久保(右)は中村憲と喜び合う

J1第25節 川崎F3―1大宮

(9月23日 NACK)
 川崎Fはアウェーで大宮に3―1で勝利した。2試合の出場停止処分が明けたFW大久保嘉人(32)が3得点と爆発。C大阪時代の04年9月19日の市原(現千葉)戦以来、自身2度目のハットトリックで復帰戦を飾った。チームは2位をキープし、首位の浦和を勝ち点6差で追っている。

 両足ふくらはぎのけいれんをものともしなかった。2―0の後半34分、大久保が中村の浮き球のパスに反応。右サイドでボールを受けると、相手MF金沢を左腕で押さえながら、右足アウトサイドで豪快にニアサイドに突き刺した。前半21分には右足、後半6分には左足で決めており、C大阪に在籍した04年以来、10年ぶりに3得点を記録。今季Jリーグのハットトリック1号となり「いつもは2点取ったら抑えるけど、復帰戦なので狙いにいった」と笑顔を見せた。

 8月30日の名古屋戦で広告看板を蹴って破損させて2試合の出場停止処分を受けた。欠場中に神戸のペドロ・ジュニオールに得点王の座を明け渡したが、試合前には「どうせすぐに抜き返せる」と豪語。3試合ぶりの復帰戦で後半15分すぎから両足がけいれんに見舞われながら有言実行の活躍だ。2点目の直後は広告看板を優しく撫でるパフォーマンスも披露した。

 W杯ブラジル大会後は疲労から体が重く「なんとなく試合をこなしている感じ」と明かしたが「2試合外から見て、サッカーがしたくなった」とリフレッシュ。2アシストしたチームメートの中村は「復帰戦で3点取っちゃうんだから格好良い。特に3点目はすさまじかった」と目を丸くした。

 風間監督は「休んだので10試合分の活躍をしてもらわないと」と送り出し、試合後は「まだ1試合分。彼に望むものは高いので」と冗談交じりに語った。決定力は日本人屈指。大久保は「日本代表は若返っているけど、ベテランも必要。入れるように結果を出し続けたい」と代表復帰への意欲も見せた。大久保、中村のホットラインは9月の親善試合で低調だったアギーレジャパンに劇的な変化をもたらす可能性を秘めている。

 ≪10年ぶりハット達成はJ最長ブランク≫大久保(川崎F)が今季J1リーグ初のハットトリックを達成。これまでは11年シーズンの第22節(ラフィーニャ=G大阪)が最も遅かったが、第25節でようやくシーズン第1号となった。大久保のハットトリックはC大阪時代の04年9月19日・市原戦以来、10シーズンぶり2度目。柳沢(仙台=当時鹿島)が06年に98年以来、8シーズンぶりに達成したのを抜く、最長ブランクのハットトリックとなった。

続きを表示

この記事のフォト

2014年9月24日のニュース