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アギーレ監督 変幻采配で勝つ!状況でシステム変更&2戦で全員起用

[ 2014年9月5日 05:30 ]

前日までの表情とは一変、円陣を組み選手に指示を出すアギーレ監督(中央)

キリンチャレンジ 日本―ウルグアイ

(9月5日 札幌D)
 強気だ。軽口を連発していた前日までの姿と打って変わった。いよいよ初陣。アギーレ監督は公式練習でも、まず札幌ドームの真ん中で円陣を組み、そして自身が初めて招集した22選手の練習を見守った。「短時間だが密度の濃い練習ができた。このスタジアムが満員になる。走らない、戦わない、そんな言い訳はできないだろう」。表情は一転、勝負師のそれだ。

 多彩な「引き出し」を見せつける。非公開練習では4―3―3の布陣が中心だ。わずか4日間の合宿では指示はボールを持った時、持たない時に何をすべきかなど最小限にとどめ後はシュート練習の決定率にこだわりを見せた。ポゼッションすることが基本だが「場合によってはボールを持たないで勝つこともあるでしょう」。試合状況や相手との力関係を見ながら、戦い方は臨機応変に組み立てる考えだ。

 注目の先発、主将は直前ミーティングで伝える。「上位の11人を選ぶわけではない。2試合で22人を起用したい」。ウルグアイ戦と9日のベネズエラ戦で22人全員を起用する意向。選手を見極めながら経験を積ませる、その上で試合も勝つ。一見、共存不可能に見える至難の業にも「それが代表監督の仕事だ」と自信たっぷりだ。

 監督生活15年で退席処分は4度。勝負が懸かれば顔つきが変わる。指揮官は「全てのボールに強く行ってほしい。リスペクトはするが恐れない。勝ちにいく」と断言。主導権を握ることに固執し、戦術、起用面の“引き出し”に欠けたザッケローニ前監督とはあらゆる面で異なる。新監督の日本代表初陣は97年、第1次岡田政権以降6戦無敗。闘将が熱きタクトを振る。

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