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J最後の国立…槙野 ポール超え誓う「美しいハーモニーを」

[ 2014年5月6日 05:30 ]

J最後の国立競技場での試合を前に、意気込みを語る浦和のDF槙野

J1第12節 浦和―甲府

(5月6日 国立)
 サッカー界のお祭り男が、ポール超え宣言だ。首位の浦和は6日、改修前の国立競技場でJリーグ最後となる甲府戦に臨む。右太腿裏の肉離れで戦列を離れていた日本代表候補のDF槙野智章(26)は4試合ぶりの復帰が確実。17、18日に同会場で行われる元ビートルズのポール・マッカートニー(71)のコンサートに負けじと、浦和の攻撃サッカーで聖地を盛り上げることを約束した。

 J屈指の千両役者に最高の舞台が用意された。93年5月15日にV川崎(現東京V)と横浜が開幕戦を行った国立でのラストマッチ。「サッカー界では最後の試合。ポール・マッカートニーのライブがあるけど、そっちに持っていかれないようにしないとね」とニヤリ。さらに「浦和は11人がいろんな武器を持っている。サッカーという美しいハーモニーを奏でたい」と、用意していた?コメントをどや顔で言い切り、報道陣のノートを確認する徹底ぶりだった。

 音楽界が誇る超スーパースターに叩きつけた挑戦状は、自信の裏打ちだ。ペトロヴィッチ監督3年目の浦和は前節でFC東京に勝って4年ぶりの首位に浮上した。しかし、槙野は4月19日の川崎F戦で右太腿裏の軽い肉離れを起こし3試合欠場中。昨季全34試合にフル出場したタフネスの男にとって筋肉系の負傷は人生初だったが、順調に回復し4日から紅白戦に参加。次戦での復帰が確実で「100%でできるように戻ってきたつもり。ケガをして自分を見つめ直すいい時間だった」。一回り大きくなってチームに帰ってきた。

 昨季ナビスコ杯決勝で柏に0―1で敗れてタイトルを逃した浦和にとって、2度目の“ラスト国立”。3バックの左に入る槙野に求められるのは最終ラインから果敢に攻め上がる縦への推進力だ。「左サイドは元気がない。攻撃を活性化させないとね」。槙野が離脱中の浦和は4得点のうち3点がセットプレーから。流れからのゴールを決め、最高の旋律を奏でる。

 12日のW杯メンバー発表まで残り2試合となった。「アピールというよりチームのために結果を出す。首位で居続けることが大事」。浦和のため、そして自身の目標のため、最後の国立を盛り上げる。

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2014年5月6日のニュース