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大胆コンバートだ!佐々木監督 猶本サイドバック構想を明言

[ 2014年5月5日 05:30 ]

<浦和・岡山湯郷>前半、浦和・猶本(8)が岡山陣内に攻め込む

 来年の女子W杯カナダ大会の予選を兼ねた女子アジア杯(14日開幕、ベトナム)に臨むなでしこジャパンが大胆コンバートを行う可能性が浮上した。浦和―岡山湯郷戦を視察した佐々木則夫監督(55)が4日、初選出されたMF猶本光(20=浦和)をサイドバック(SB)でテストすることを明言。首位の浦和をけん引する期待の星が新たな切り札となる。なでしこジャパンは5日から国内で代表合宿をスタートさせる。

【なでしこジャパンメンバー 女子アジア杯日程】

 なでしこジャパン期待の新星・ボランチ猶本が、新境地を開拓する。佐々木監督は「サイドバックの選手をそんなに招集していない。MFの真ん中をやっている子がそこをやる可能性がある」と明かし、猶本も含まれるかという問い掛けに「もちろん。猶本だけじゃないけど」と首を縦に振った。

 左右に限らずSBはなでしこの強化ポイントだ。中盤の澤や宮間だけでなく「ゲームメークができるサイドバックが必要」と指揮官も頭を悩ませる。W杯予選を兼ねるアジア杯は選手を拘束できる国際Aマッチデーに設定されていないため、不動の右SB近賀(アーセナル)を招集できなかった。左SBも鮫島(ヒューストン)が右膝の負傷離脱中で今回招集された有吉、上尾野辺、宇津木らが争う。過去にSBで起用されたこともある中島、川村らとともに猶本のオプションをテストされる可能性も出てきた。

 澤の後継者とも言われる猶本の持ち味はリズムを変える展開力と積極的な攻撃参加。スピードに課題が残るが、今オフは男子のW杯メンバー候補のMF原口(浦和)らと陸上のスプリントトレーニングを行うなど徹底的に走り込みを敢行。走って崩す今季の浦和に不可欠な存在となっており、本人も「一歩目が速くなって加速できるようになった」と成長を実感する。猶本がサイドから起点となって前線の大儀見や川澄と絡めば、攻撃の引き出しは一気に広がる。

 この日の岡山湯郷戦では猶本がフル出場した浦和は岡山湯郷に逆転で敗れ、開幕からの連勝は5でストップ。5日から始まる代表合宿へ向け「何事も積極的にやりたい」と切り替えたボランチが、なでしこを強くするスパイスとなる。

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