元気　Ｗ杯諦めん３アシスト！浦和　天敵・仙台に９戦ぶり勝利

＜浦和・仙台＞前半、アシストとなるパスを李にだす浦和・原口

サッカー　Ｊ１第６節 浦和４―０仙台

（4月6日 埼玉）
　浦和はホームでの仙台戦で、元日本代表ＦＷ李忠成（２８）が２得点を決めるなど４―０で快勝し、６位に浮上した。７日からの日本代表候補合宿に選出されたＭＦ原口元気（２２）は無得点ながら３アシストと活躍。２カ月後に迫ったＷ杯ブラジル大会のメンバー入りへ猛アピールに成功した。

　ブラジル行きを諦めない原口の執念のアシストで白星をたぐり寄せた。０―０の前半４０分、中央に走り込んで興梠のパスを受ける。右足でトラップしながら反転。体勢を崩しながらも、ＤＦをいなしてＦＷ李にパスを送り、先制ゴールをお膳立てした。１―０の後半２１分にもゴール右からスルーパスを通し、李の２得点目をアシスト。３点リードの同３５分には鈴木に冷静にパスを配球してダメ押し弾を呼び込んだ。

　相性が悪い仙台からリーグ戦では９試合ぶりの勝利。「練習からやっている崩し方ができた。正直言えば“３アシストよりも１点取らせてくれ”と思った」。勝利の喜びを表現しながら、無得点に反省を忘れなかった。

　昨年７月の東アジア杯を最後に日本代表から遠ざかっていたが、きょう７日から始まる代表候補合宿に選出。「ラストチャンス」に向けて準備は万端だ。「ザックさんに言われたのは前を向いてゴールに入っていくプレー」。得意のドリブル突破を生かすため、オフに筑波大に出向いてスプリントトレーナーの指導を受けた。そこで学んだゴムチューブで負荷を与えながら走り込むメニューを、今季から個人練習に取り入れた。昨季欧州ＣＬ王者バイエルンＭのリベリやロッベンらの映像を見て、守備意識の高さを痛感。自慢の攻撃だけでなく、今季は最終ラインまで走って守備での貢献も忘れない。

　日本代表のザッケローニ監督からは「成長していない選手」として名指しで指摘されたこともあるが、今は違う。「合宿では成長を見せるのが大事なポイント。一番自信がある。悔いのないように頑張りたい」。浦和が誇る生え抜きエースが、逆転でのＷ杯メンバー入りに意気込みを示した。