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4発!浦和来たぞ2差 ダービー7季ぶり本拠白星

[ 2013年10月6日 06:00 ]

<浦和・大宮>後半27分、ゴールを決め叫ぶ浦和・原口(左は森脇) 

J1第28節 浦和4―0大宮

(10月5日 埼玉)
 各地で8試合が開催され、浦和は大宮との“さいたまダービー”で4―0と大勝した。前半11分にMF阿部勇樹(32)のPKで先制すると、後半27分には“ダービー男”FW原口元気(22)が追加点。10年10月2日以来の大宮戦勝利を飾り、リーグ戦4試合ぶりの勝ち点3を奪取した。甲府に引き分けた横浜は広島と勝ち点53で並び、得失点差で首位から陥落した。大分は6試合を残してJ2降格が決定した。

 鬼の形相だった。1点リードの後半27分。MF宇賀神の左からの折り返しに走り込んだ原口が右足でネットを揺らした。

 さいたまダービーでは3年連続のゴール。リーグ戦での3得点はFWワシントン、FW永井(現J2横浜FC)に並ぶダービーのチームタイ記録となった。それでも「その前に何本も外していたし…あまりうれしくない」と振り返った。1人少ない状況下で粘っていた大宮の気持ちをへし折る貴重な追加点は、決定的なシュートを外し続けた自らへの怒りだった。

 辛酸をなめ続けた時代にピリオドを打った。ダービーでの勝利は10年10月以来6試合ぶり。本拠地では06年4月以来7年ぶりとなった。0―1で敗れた4月の対戦後はサポーターから強烈な罵声を浴びせられた。何年にもわたって積もりに積もったうっ憤。それをJ2時代だった00年5月の6―0に次ぐ大量得点で一気に吐き出した。

 この一戦に懸ける思いは強かった。ドローに終わった9月28日の湘南戦後。3試合勝ち星がない中、行きつけの中華料理店で決起集会を開いた。「自分たちのサッカーを信じて戦おう」。試合に出ていない選手たちも意見を言うなど、方向性や一体感を確認し合った。

 ペトロヴィッチ監督が「喉に詰まっていた何かがポロッと取れた感じだ」と留飲を下げれば、原口は「優勝へ向けての第一歩としてダービーで勝てて良かった」と早くも次戦へと目を向けた。首位広島とは勝ち点2差に接近。悲願のリーグ制覇へ向けて、取り戻した自信は大きい。

 ≪ホームでダービー勝利は06年以来≫浦和が4―0で大宮に完勝。浦和のさいたまダービー勝利は10年の第25節(10月2日=○2―1)以来、3年6試合ぶり。ただし、この時は大宮のホーム試合。浦和のホームでは06年第10節(4月29日=○2―0)に勝利したのが最後で、以降は●△●●●△。得点も6試合でわずかに1ゴールだったが、7年ぶりのホームでのダービー勝利をゴール量産で飾った。

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2013年10月6日のニュース