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札幌 荒野がプロ初弾!3発快勝、連敗2で止める

[ 2013年7月8日 06:00 ]

<札幌・福岡>前半38分、札幌のMF荒野がプロ初ゴール

J2第23節 札幌3-0福岡

(7月7日 札幌厚別)
 J2札幌は7日、札幌厚別で福岡と対戦し3―0で快勝。連敗を2で止めた。1点をリードした前半38分にMF荒野(あらの)拓馬(20)がプロ初ゴール。前半ロスタイムにはこの日2点目を叩き出した。昨オフにブラジル武者修行を経験した2年目のアタッカー。飛躍を期待される若者が、ようやく結果を出した。

 期待の荒野が聖地で目覚めた。前半38分、DF松本のクロスがワンバウンドしたところを右足ボレーで決めた。右コーナーに駆け寄り、ジャンプで1回転してガッツポーズ。そして、その7分後には、MF岡本のパスを受け右足つま先で再びゴールネットを揺らした。プロ初ゴールどころか、1試合2発。試合後、初のお立ち台で「すごくいい眺めです」と笑った。

 リーグ戦通算20戦目、足かけ4年での待望の一発だった。リーグ戦初出場は2種登録だった10年10月24日のJ2富山戦(富山)。当時札幌U―18所属の高校2年生、17歳6カ月4日での出場は今も札幌史上最年少出場記録だ。だがトップチーム昇格の昨年の出場はわずか3試合93分間。期待されながら、同期のDF前、FW榊らの後じんを拝した。

 転機を求め、昨オフにクラブに自費もいとわない海外武者修行を直訴。熱意が実を結び、クラブの計らいでFW横野と年末年始を挟む1カ月間、ブラジルに渡った。ベッドだけの3人部屋に横野と宿泊し、休みは12月31日と元日だけ。異国の地でのし烈な競争でゴールへの嗅覚を養った。今季はこの日で先発11戦を含む出場13試合目。「攻撃的な選手としてこれだけチャンスをもらって点が取れなければ代えられる。財前監督にチャンスをもらい、自分として大事な試合だった」と荒野。1トップで先発した札幌U―18からの1期上、FW三上とのコンビで何度もチャンスを演出し結果を出した。

 疲労が見えた後半41分に荒野を交代させた財前恵一監督(45)は「点を取っているし三上とのいい関係もあり素晴らしかった」とねぎらった。気温28度の暑さの中、20歳のアタッカーが3戦ぶりの勝利を引き寄せ、弾みをつけた。「自信になった。でも満足せず、次の試合に準備したい」。荒野のサッカー人生はこれから本番だ。

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2013年7月8日のニュース