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世界基準目指す!ザック監督コンフェデ杯へ守備再構築

[ 2013年6月10日 06:00 ]

腕組みするザッケローニ監督

W杯アジア最終予選B組 イラク―日本

(6月11日 ドーハ)
 ザッケローニ監督がコンフェデ杯も見据え、守備の再構築に乗り出した。過去34試合で得点62に対し失点は23。指揮官は「得点数が多い割に失点は少ない」と強みの一つに堅守を挙げるが、ここ3試合は5失点。この惨状を「数的有利なのにカウンターで失点している」と分析。8日のミーティングでは4日のオーストラリア戦をVTRで徹底検証した。練習では数十センチ単位でポジショニングの修正を図り、カウンター対策を行った。

 一つがサイドバックの位置取りだ。オーストラリア戦も速攻から多くのピンチを招いた。前半34分。左サイドから逆サイドに展開され、裏に走り込んだ選手にスルーパスを送られGKと1対1のシーンをつくられた。指揮官はかねて「ボールと逆サイドのサイドバックは中に絞れ」と指示しており、本来なら長友がカバーすべきゾーン。だが、いるべきポジションを離れていたことで、数的有利を生かせなかった。ボランチの遠藤がカバーし、川島の好セーブで失点こそ逃れたが、吉田は「あの場面では、佑都くん(長友)が中に絞るべきだった」と修正点を確認した。

 また、DFラインの位置についても意思統一を図った。高く保ったラインの背後のスペースを突かれる場面も目立った今野は「ラインを下げてでも、裏を取られてはいけないと言われた」と明かした。指揮官は一見、ミスに見えないような場面でも体の向きなど細かく指摘したという。

 15日(日本時間16日)にコンフェデ杯の開幕戦で対戦するブラジルとは、昨年10月に対戦し、鋭い速攻から失点するなど4点を奪われた。強豪との対戦ではたった一つのミスが命取りになるとあって、吉田は「約束事をよりどれだけ正確に詰められるか」と気を引き締めた。世界で勝つためにザックジャパンは一切の妥協を排除していく。

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2013年6月10日のニュース